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海運株は活況も運賃上昇に亀裂、航路別で明暗分かれる

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Sep 16, 20261 min read
海運株は活況も運賃上昇に亀裂、航路別で明暗分かれる
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世界のコンテナ運賃は高水準で推移し、海運関連株を押し上げている。しかし、その裏では太平洋航路の堅調さとアジア欧州航路の軟化という二極化が鮮明になっており、市場の先行きに不透明感も漂い始めた。

高騰する運賃と二極化する航路

ドリューリーの世界コンテナ指数(WCI)は、2026年第37週において40フィートコンテナあたり4,476ドルで横ばいとなった。しかし、この総合指数の安定は、航路別の大きなばらつきを覆い隠している。Shipping Telegraphによると、上海発ニューヨーク行きの運賃が1%上昇し9,726ドルに達した一方、アジア発北欧・地中海向けの運賃は7%下落した。

CZAppの分析によれば、総合指数は9月上旬時点で前年同期比112%高という高水準にある。当初、アナリストは新造船の大量投入による運賃下落を予測していたが、地政学的リスクが供給状況を一変させた。Scan Global Logisticsによると、ホルムズ海峡を通過する船舶は2月の3,098隻から7月にはわずか554隻へと80%以上急減。紅海を迂回するルートも航海日数を増やし、実質的な供給能力を圧迫している。

さらに、船会社は欠便(ブランクセーリング)などを通じて積極的に供給量を調整しており、これも運賃を高止まりさせる一因となっている。

関連銘柄の株価は急騰、ただし航路エクスポージャーが鍵

この運賃高騰は、海運会社の株価を大きく押し上げている。世界第2位のコンテナ船会社であるA.P.モラー・マースクの株価は年初来で約60%上昇。ZIMインテグレーテッド・シッピング(ZIM)も約55%、ユーロシーズ(ESEA)は約48%の上昇を記録している。

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ただし、投資家にとっては総合的な運賃指数だけでなく、各社が強みを持つ航路へのエクスポージャーが重要となる。例えば、太平洋航路に強いマトソン(MATX)やZIMは、同航路の運賃上昇から直接的な恩恵を受ける。特にアジア発南米向けの運賃は急騰しており、CZAppによれば、上海発サントス(ブラジル)行きは8月3日から9月1日までの間に52.5%も上昇した。

今後の見通しとリスク要因

今後の見通しについては、強気と弱気の見方が対立している。強気派は、地政学的混乱と船会社の供給規律が続くことで、高運賃が維持されると主張する。Scan Global Logisticsは9月14日の市況コメントで、市場の過熱がコンセンサス予想より長く続く可能性を指摘した。

一方、TTNewsが9月15日に引用したアナリストノートでは、「現在の収益・運賃水準は持続不可能」と指摘。特にアジア欧州航路のスポット運賃が下落し続ければ、市場の勢いは衰えると警告している。

短期的には以下の点が注目される。

  • 中国国慶節前の駆け込み需要: 10月上旬の連休を前にした貨物の前倒し輸送が、太平洋航路の運賃を短期的に下支えする可能性がある。
  • 米連邦準備制度理事会(FRB)の金利決定: 9月16-17日の金融政策決定会合で利上げが決定されれば、米国の輸入需要を減退させ、海運株のバリュエーションを圧迫するリスクがある。
  • 地政学的動向: ホルムズ海峡の通航権を巡る外交交渉の行方が、市場全体を動かす最大の不確定要素(ワイルドカード)であり続けている。
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