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円が急伸、GPIFの国内資産シフト観測で ドルは週間で小幅高

外国為替市場で円が急伸した。新たに就任した片山さつき財務大臣が、世界最大級の年金基金である年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)に対し、国内資産への投資配分を大幅に引き上げるよう促す構造的な政策措置を検討していると報じられたことが背景にある。
GPIFの国内回帰観測が円を押し上げ
総資産293.6兆円(1.81兆ドル)を運用するGPIFが、巨額の対外投資の一部を国内に還流させる可能性が浮上したことで、構造的な円買い需要への期待が瞬時に高まった。この報道を受け、日本の10年物国債価格は上昇し、利回りは3.4%低下した。
市場では、この動きは日本政府による新たな円安防衛策への転換点と見なされている。これまで当局は、為替市場への直接介入や投機筋を牽制する口先介入を繰り返してきたが、日米の根本的な金利差を背景とした円安の流れを反転させるには至らなかった。金曜日の市場で、ドル円相場は1ドル=161.73円まで0.4%下落し、円は対ドルで2日続伸した。しかし、週間ベースでは依然として円安で引ける見込みだ。
ドルは方向感に乏しい展開
一方、米ドルは金曜日、主要6通貨に対するドル指数(DXY)が100.96と0.1%上昇し、週間でも0.1%高となる見通し。今週のドル相場は、米国とイランの地政学的緊張の高まりがインフレ懸念や金融政策に与える影響を市場参加者が見極める中、一進一退の展開となった。
Ad今週初めに公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨(6月16-17日開催分)では、政策金利の見通しについて委員の意見が二分していることが示された。また、中東情勢に加え、AI関連需要や関税がもたらすインフレ圧力への懸念も依然として根強いことが明らかになった。
来週の米インフレ指標に注目
市場の焦点は、来週発表される米国の主要なインフレ指標に移っている。火曜日に6月の消費者物価指数(CPI)、水曜日に同月の生産者物価指数(PPI)が公表される予定だ。
インタラクティブ・ブローカーズのシニアエコノミスト、ホセ・トーレス氏は「5月の年率換算の物価上昇率がおそらくピークだったとみられる中、インフレ指標は極めて重要になる」と指摘。同氏は、移民規制や米・イラン間の緊張が家賃や住宅価格、エネルギー価格への下方圧力となり、インフレ率が年末までに2.9%まで減速する可能性もあるとの見方を示した。