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米・イラン紛争、開始6カ月で「高くつくこう着状態」に──経済制裁と地政学リスクが市場の重荷

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Aug 27, 20261 min read
米・イラン紛争、開始6カ月で「高くつくこう着状態」に──経済制裁と地政学リスクが市場の重荷

Summary

米国とイランの軍事衝突から6カ月が経過し、紛争は経済制裁を主軸とした「高くつくこう着状態」に陥っている。イランの抵抗とホルムズ海峡を巡る地政学リスクが、世界のエネルギー市場に不透明感をもたらしている。

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米国とイランの軍事衝突開始から6カ月が経過し、紛争は決定的な局面を迎えることなく、双方にとってコストのかさむこう着状態に陥っている。ロイター通信の分析によると、米国主導の経済制裁と海上封鎖によってイランは経済的に追い詰められているものの、政権は依然として持ちこたえており、時間稼ぎを図っている模様だ。

経済制裁と海上封鎖という新戦術

紛争は軍事的な衝突から、イランの石油収入や銀行、貿易相手国を標的とする経済戦争の新たな段階に移行した。ベッセント米財務長官は、イラン経済を支える金融ライフラインを断ち切るとして、新たな制裁措置を発表。米主導の海上封鎖と合わせて、イランの石油輸出と外貨アクセスを厳しく制限している。

しかし、この戦略の効果については専門家から懐疑的な見方も出ている。カーネギー国際平和財団のアーロン・デビッド・ミラー上級研究員は、トランプ政権が「絶望的な方法で出口を模索している」と指摘。米国がイラン経済を支える中国やインドといった主要国に対し、二次的制裁を強力に執行するかどうかが今後の焦点となる。

イランの抵抗と地政学リスクの高まり

イラン側は、米国の制裁が過去にも奏功しなかったとして、強気の姿勢を崩していない。あるイラン高官はロイターに対し、中国のような国が米国の利益のためにイランとの協力を止めるとは考えにくいと語った。イランは、米国が制裁を強化すれば、対抗措置としてホルムズ海峡の封鎖など、ペルシャ湾岸諸国への圧力を強める可能性を示唆している。

ニューヨークの戦略諮問会社ホライゾン・エンゲージのマイケル・ナイツ氏は、イランが紅海でフーシ派が用いる戦術を採用する可能性を指摘。船舶や港湾、エネルギーインフラへの断続的な攻撃を通じて、紛争のコストを湾岸諸国に負わせることで、米国を外交的解決に追い込む狙いがあると分析する。これは、世界の石油供給の要衝であるホルムズ海峡の不安定化に直結し、市場にとって大きなリスク要因となる。

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国内経済の悪化と社会不安

一方で、イラン指導部にとって最大の脅威は国内の経済情勢かもしれない。イラン統計センターによると、7月の年間インフレ率は66%に達し、消費者物価は前年比で87.9%、食料品価格は128%も高騰している。ペゼシュキアン大統領も先週、「我々の問題は数倍に増え、収入は減少した」と苦境を認めた。

経済的な不満は、近年、全国的な抗議活動に繰り返し発展してきた。イラン政権は、国内の不満が大規模な反政府運動に発展することを警戒しており、強硬派を治安部隊の要職に任命するなど、引き締めを強めている。米国の制裁がイランの経済的苦境を深めても、それが必ずしも政権の軟化につながるとは限らず、むしろ国内の弾圧強化と対外的な強硬姿勢を招く可能性がある。

市場への影響と「危険なこう着状態」

現状は、どの当事者にとっても出口が見えない「危険なこう着状態」と言える。ペルシャ湾岸諸国は、戦争の再燃を避けたい一方で、イランがホルムズ海峡の航行を妨害する能力を維持したまま勝利宣言する事態を恐れている。

投資家にとって、この膠着状態は、世界のエネルギー供給と金融市場に対する長期的な不確実性を意味する。イランによるホルムズ海峡の混乱が現実となれば、原油価格の急騰は避けられず、世界経済に深刻な影響を及ぼす可能性があるため、今後の情勢を注視する必要がある。

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