Story
UBS、原油価格見通しを上方修正 年末ブレントは95ドルと予測

Summary
スイスの金融大手UBSは、需給の引き締まりや根強い供給リスクを理由に、今後3四半期の原油価格見通しを上方修正した。年末のブレント原油価格は1バレル95ドルに達すると見込んでいる。
スイスの金融大手UBSは、需給の引き締まり、根強い供給リスク、在庫の減少を理由に、今後3四半期の原油価格見通しを上方修正した。同行は最新のレポートで、ブレント原油が年末までに1バレル95ドルに達するとの見方を示した。
新たな価格予測
UBSのストラテジスト、ジョバンニ・スタウノヴォ氏が顧客向けに発表したレポートによると、各期間の価格予測は以下のように変更された。
- 2026年末: 従来の85ドルから95ドルに引き上げ
- 2027年3月: 従来の80ドルから90ドルに引き上げ
- 2027年半ば: 85ドルと予測
- 2027年9月: 80ドルで据え置き
また、ウエスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)原油については、ブレント原油に対して4ドルのディスカウントが続くと想定している。
見通し引き上げの背景
Ad価格見通しの引き上げは、原油市場が供給不足の状態にあるとの分析に基づいている。スタウノヴォ氏は、過去2カ月間で海上石油在庫が1億5000万バレル減少したと指摘した。
この在庫減少は、8月に中東、ロシア、メキシコ、北海、ブラジルからの世界的な原油輸出が減少したことが主な要因だという。さらに、サウジアラビアのエネルギー施設への攻撃やイラン当局者による脅威など、地政学的リスクが価格の上振れ要因として依然として存在すると分析している。
市場への影響と今後の見通し
足元ではブレント原油価格が1バレル100ドルを突破するなど、すでにUBSの年末目標を上回る水準で推移している。しかし同行は、将来の価格が現在の価格より低くなる「逆ザヤ(バックワーデーション)」の市場構造を指摘。先物市場が織り込む価格よりも自社の予測の方が高い水準にあるため、依然として建設的な見方をしていると説明した。
スタウノヴォ氏は「原油に対しては緩やかに強気な見通しを維持する」としながらも、中東紛争や湾岸地域の生産・需要回復ペースを巡り「不確実性は依然として高い」と投資家に対して注意を促している。