Story
イランのミサイル攻撃で原油急伸 ブレント一時99ドル台

Summary
イランがヨルダンにある米軍関連施設をミサイルで攻撃したことを受け、中東の地政学的リスクが激化。9日のアジア時間早朝の取引で原油先物価格は4営業日続伸し、ブレント原油は1バレル99ドル台まで上昇した。
9日のアジア時間早朝の取引で、原油先物価格が4営業日続伸し、1バレルあたり1ドル以上急騰した。イランがヨルダンにある米軍関連施設にミサイル攻撃を実施したとの報道を受け、中東の地政学的リスクが一段と高まったことが背景にある。
価格動向と市場の反応
ロイター通信によると、日本時間9日午前9時1分(グリニッジ標準時0時1分)時点で、国際的な指標であるブレント原油先物は1.57ドル(1.6%)高の1バレル=99.49ドルをつけた。米国産原油の指標であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物も1.60ドル(1.72%)高の1バレル=94.63ドルで取引されている。
米国とイランの対立が地域全体に拡大する中、主要産油地域である中東からの供給途絶懸念が強まり、原油価格を押し上げている。ブレント原油価格は、紛争解決への期待が後退した8月上旬からすでに約25%上昇している。
攻撃の背景と各国の発表
イランのイスラム革命防衛隊は、米国の石油タンカーへの攻撃に対する報復として、弾道ミサイルで米国の駆逐艦2隻とヨルダンのアル・アズラクにある米軍基地とみられる施設を攻撃したと発表した。
Ad一方、ヨルダンの国営通信社は軍の発表として、イラン領土から発射された弾道ミサイル20発のうち18発を防空システムで破壊したと報じた。残りの2発は無人地帯に落下し、死傷者は出ていないという。
米国の対応と報復の連鎖
この攻撃に先立ち、米中央軍は8日、米海軍の軍艦へのミサイル攻撃未遂を受け、イランの原油タンカー5隻を破壊したと発表していた。マルコ・ルビオ米国務長官は、イランが米海軍艦艇への攻撃を試みるたびに「タンカーを失うことになる」と警告しており、報復の連鎖が続いている。
市場関係者は、地政学的な緊張が続く限り、原油価格は供給リスクを織り込む形で不安定な値動きを続ける可能性が高いとみている。