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原油価格が2%下落、供給リスクを世界経済への懸念が上回る

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木曜の原油先物相場は約2%下落した。米国とイランの紛争激化やウクライナ情勢に起因する地政学的な供給リスクは根強いものの、世界的なインフレ圧力と景気後退への懸念が石油需要を圧迫するとの見方が優勢となった。
世界経済への懸念が重し
市場では、インフレ高進とそれに伴う主要国での金融引き締めが世界経済を減速させ、石油需要を鈍化させるとの懸念が強まっている。米連邦準備制度理事会(FRB)が公開した6月の議事要旨ではインフレへの警戒感が示されており、利上げ継続は景気にとって下押し圧力となる。
世界第2位の経済大国である中国では、6月の生産者物価指数が4年ぶりの高水準に達した。しかし、国内需要の弱さがメーカーの価格転嫁を限定的にしており、景気の先行き不透明感を示唆している。
根強い地政学的リスク
一方で、供給サイドのリスクは依然として価格を下支えしている。米国とイランの軍事衝突は、世界の石油供給量の約20%が通過するホルムズ海峡の完全な再開を遅らせている。ゴールドマン・サックスのアナリストはリポートで、ペルシャ湾からの石油流量が「最近のタンカー攻撃後、平時の70%台前半に後退した」と指摘した。
Adしかし、みずほ証券のエネルギー先物ディレクター、ボブ・ヨーガー氏は、イランが外交交渉による事態収拾を模索し始めている可能性に言及。また、マッコーリー・グループのストラテジストも、米・イラン双方の経済的・政治的現実を考慮すると、緊張が比較的短期で収束するとの見方を示している。
さらに欧州では、ウクライナ軍が無人機でアゾフ海のロシアのタンカーを攻撃したと発表。ロシア軍への燃料供給を断つことを目的とした作戦が続いている。
市場の反応と価格動向
この日の清算値は、前日に直近の最高値を更新した水準から反落する形となった。
- ブレント原油先物は1.72ドル(2.2%)安の1バレル=76.30ドル。
- 米国産WTI原油先物は1.44ドル(2.0%)安の1バレル=72.08ドル。