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イラン、ホルムズ海峡の閉鎖を宣言 米軍との攻撃激化で湾岸諸国へも拡大

Summary
イランは米軍との大規模なミサイル・ドローン攻撃の応酬を受け、ホルムズ海峡の閉鎖を宣言した。攻撃はカタールやUAEなど湾岸諸国にも拡大しており、地域の地政学的リスクとエネルギー供給への懸念が急激に高まっている。
イランは米軍との間で激しいミサイルおよびドローンの応酬を行った後、湾岸地域の複数の米軍関連施設を標的に攻撃を拡大し、世界のエネルギー供給の要衝であるホルムズ海峡を再び閉鎖したと発表した。一連の動きは、地域紛争の深刻なエスカレーションを示しており、世界のエネルギー市場に大きな不確実性をもたらしている。
ホルムズ海峡の航行停止
イランは、新たに設立した「ペルシャ湾海峡庁」を通じ、この地域の米軍による「最近の違法な動き」を理由に、ホルムズ海峡の通航が現在不可能であると発表した。イラン側は「安定と平穏が回復次第」許可証を発行するとしている。これに先立ち、イランは許可なく航行していた船舶1隻に警告射撃が命中し、別の1隻を航行不能にしたと主張している。
これに対し米国は「イランは海峡を支配していない。交通は流れている」と反論。米海軍主導の合同海上情報センターは、安全保障上の脅威は深刻であるものの、オマーン沖の「拡張された」南側ルートが利用可能であるとの見解を改めて示した。
攻撃の応酬と近隣諸国への拡大
今回の事態は、米軍とイラン革命防衛隊による攻撃の応酬が激化した結果である。米中央軍(CENTCOM)は、イランが民間の船舶を攻撃する能力を削ぐため、3日間で300以上の軍事目標を攻撃し、土曜日だけで140カ所を破壊したと発表した。
Adイラン側は報復として、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)、クウェート、オマーン、ヨルダンにある米軍関連施設を標的にしたと主張。特に、これまで仲介役を担ってきたカタールや、5月上旬以降は標的とされていなかったUAEへの攻撃は、紛争の地理的な拡大を意味する。カタール政府は、イランによる攻撃で子供を含む3人が負傷したとし、イランに「完全な法的責任」があると非難した。
市場への影響と背景
世界の石油および液化天然ガス(LNG)輸送量の約5分の1が通過するホルムズ海峡の封鎖は、エネルギー価格の高騰と世界的なインフレを助長する大きな要因となる。ガソリン価格の上昇は、11月の議会選挙を控えるトランプ米大統領にとって政治的に敏感な問題である。
今回の敵対行為の激化は、先月締結された暫定的な停戦合意の先行きにさらなる疑念を投げかけている。トランプ大統領は停戦は終了したとの見方を示しつつも、対話の可能性は残している。しかし、イランの交渉担当責任者であるモハンマド・バゲル・ガリバフ氏はSNS上で「一方的な取引の時代は終わった。約束を守るか、代償を払うかだ」と投稿しており、緊張緩和への道のりは依然として険しい。