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金価格が反発、ドル安が支援材料もFRB利上げ観測が上値抑制

Summary
金価格が3営業日ぶりに反発した。ドル安と中東の地政学的リスクが支援材料となったが、来週の米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ観測が根強く、上昇幅は限定的となっている。
金価格は3営業日続落の後、水曜日に反発した。ドル安が支援材料となったほか、中東情勢の緊迫化がインフレ懸念を煽り、金への買いを誘った。しかし、来週の米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げへの警戒感が強く、上値は抑えられている。
東部標準時午後9時33分(グリニッジ標準時午前1時33分)時点で、金現物(XAU/USD)は0.4%上昇し、1オンスあたり4,374.32ドルとなった。
ドル安と地政学リスクが下支え
金価格は、過去3営業日で2.6%下落した後、ドルが小幅に下落したことを受けて反発した。ドル建てで取引される金は、ドルが下落すると他通貨を保有する投資家にとって割安となる。
また、米軍がイランの石油タンカーを破壊したとの報道を受け、中東の紛争が激化し、地域のエネルギー供給が混乱するとの懸念が浮上。これにより、ブレント原油は1バレル100ドル近辺で推移しており、インフレリスクの高まりが意識されている。金は伝統的にインフレヘッジ資産と見なされており、こうした状況が買い材料となった。
FRBの利上げ観測が重しに
Ad一方で、金価格の上昇は限定的だ。先週発表された好調な米雇用統計を受け、FRBが9月14日・15日の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げに踏み切るとの観測が再燃しており、市場は現在、約60%の確率で利上げを織り込んでいる。
金利の上昇は、利息を生まない金(ゴールド)を保有する機会費用を高めるため、通常は金価格の重しとなる。投資家の当面の注目は、今週後半に発表される米国のインフレ統計に移っている。インフレ率が市場予想を上回ればFRBの利上げ観測が強まり金には下落圧力となる一方、予想を下回ればFRBが金利を据え置く余地が生まれ、金を支援する可能性がある。
市場の展望
ANZのアナリストは、投資家がFOMCを前に金市場から距離を置いていると指摘。エネルギーコストの上昇が債券利回りを押し上げ、金価格の逆風になっているとの見方を示した。
しかし、こうした短期的な圧力にもかかわらず、中央銀行による金の購入意欲は衰えていない。中国人民銀行は8月に約65万オンスの金を購入しており、これは2023年以降で最大の月間購入量となった。こうした中央銀行からの安定した需要が、金価格の重要な下支え要因となっている。