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金価格、米CPI受け2カ月ぶり高値圏で推移 FRBと地政学リスクが焦点

Summary
米国の消費者物価指数の伸びが予想通り鈍化したことを受け、金価格は2カ月ぶりの高値圏で底堅く推移している。市場の関心は、今後の米連邦準備理事会(FRB)の金融政策と中東の地政学的リスクに移っている。
米国のインフレ指標が落ち着きを示したことで、金価格は前日に付けた2カ月ぶりの高値圏で安定的に推移している。これにより米連邦準備理事会(FRB)が短期的に利上げに踏み切るとの観測が後退したものの、市場は依然として今後の金融政策と地政学的リスクを注視している。
米CPIの伸び鈍化で利上げ観測が後退
Investing.comによると、7月の米消費者物価指数(CPI)は前月比0.1%の上昇にとどまり、市場予想と一致した。この結果は、イラン紛争に起因するエネルギー価格の上昇が、まだ強いインフレ圧力にはつながっていないことを示唆している。
このデータを受け、市場の利上げ期待は後退した。CME FedWatchツールによると、9月の会合で利上げが決定される確率は、CPI発表前の46%から38%~40%程度に低下した。FRBは7月の会合で政策金利を3.50%~3.75%に据え置いたが、3人の政策委員は利上げを主張し、意見が分かれていた。
焦点はインフレと地政学リスクへ
投資家の次の注目材料は、木曜日に発表される米生産者物価指数(PPI)と、今月下旬に開催されるジャクソンホール会議でのケビン・ウォルシュFRB議長の発言だ。これらの材料は、FRBがインフレと経済成長のバランスをどう見ているかを探る上で手がかりとなる。
Ad一方で、中東情勢の緊迫化はインフレリスクを根強く残している。米国とイランの紛争終結に向けた交渉は断続的に続いており、戦略的な要衝であるホルムズ海峡の通航は依然として大幅に制限されている。これが原油価格を押し上げ、FRBに再び引き締めを促す圧力となる可能性があり、安全資産である金の需要を下支えしている。
テクニカルな好転と今後の見通し
金価格は、心理的な節目である4,000ドルを上回って推移していることや、中国人民銀行による継続的な金購入も支援材料となっている。テクニカル面では、今週に入り100日移動平均線を4月以来初めて上回り、地合いの改善を示唆した。
IGのシニアマーケットアナリスト、トニー・シカモア氏は、金価格が前日の高値である約4,441ドルから反落したのは、CPI発表を前にした利益確定売りや、FRB高官のタカ派的な発言が背景にあると指摘。今後の抵抗線として、1月下旬の最高値から引かれる下降トレンドラインにあたる4,450ドル、さらにその上にある200日移動平均線の4,499ドル近辺を挙げている。