Story
金価格、4500ドル台を維持 米長期金利の低下とドル安が追い風

Summary
金相場は1オンス4500ドル超の水準を維持し、3週連続の上昇に向かっている。米財務省による国債買い入れ拡大が長期金利を押し下げ、ドル安も支援材料となった。
金相場は1オンス4,500ドルの大台を上回る水準を維持し、3週連続での上昇を記録する見通しだ。米ドル安と、米国債の長期金利を抑制する米財務省の動きが、金価格の支援材料となっている。
米国債買い入れが金利を押し下げ
今週の金価格上昇の主な要因は、米国の債券市場の動向にある。米財務省は今週、長期国債の買い入れオペを今後3ヶ月間、1回あたり少なくとも40億ドルに倍増すると発表した。これにより長期金利に低下圧力がかかっている。
ベッセント米財務長官は、政府が買い入れをさらに拡大する可能性を示唆し、現在の利回り水準は経済のファンダメンタルズを反映していないと主張した。金利を生まない金(ゴールド)にとって、国債利回りの低下は、債券に対する金の相対的な魅力を高め、保有する機会費用を減少させるため、追い風となる。
利回り低下はドル相場にも下落圧力をもたらした。ドル安は、他通貨を保有する投資家にとって金の割安感につながる。ドル指数は週間で0.8%以上の下落に向かっている。
市場の焦点はFRBの金融政策へ
Ad最新の米労働市場データも金の上昇を後押しした。週間の新規失業保険申請件数は減少し、7月の雇用者数が予想外に減少したにもかかわらず、労働市場が比較的安定していることを示唆した。
これにより、米連邦準備理事会(FRB)はインフレ抑制に引き続き注力するとみられる。CME FedWatchツールによると、市場は9月の連邦公開市場委員会(FOMC)でFRBが金利を据え置く確率を約64%、利上げする確率を36%と織り込んでいる。一般的に、高金利は金利を生まない金の価格を圧迫する要因となる。
金相場の見通し
金価格は、米東部時間22時12分(日本時間翌11時12分)時点で、金現物(XAU/USD)が1オンス4,520.71ドル(+0.03%)、金先物(GC)が4,576.51ドル(+0.1%)で取引された。金は今週に入り約4%上昇し、8月月間では11%以上の上昇となるペースで推移している。
アナリストは、米財務省による長期金利の抑制策が続くとみられることや、それに伴うドル安が、ドルや米国資産からの分散先として金の魅力を高めていると指摘している。また、ベッセント財務長官がイランに対して「史上最も厳しい制裁」を課すと述べたことも、地政学的リスクとして意識されている。