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ホルムズ海峡で米イランの緊張再燃、市場は原油・インフレリスクを注視

米国とイランによる報復攻撃の応酬を受け、世界のエネルギー供給の要衝であるホルムズ海峡の緊張が今週、再び高まった。市場の反応は今のところ比較的落ち着いているものの、投資家は原油供給の混乱やインフレ圧力への波及を警戒している。
ホルムズ海峡の緊張と原油市場
今週、米国とイランは互いの関連施設に対して報復攻撃を繰り返した。これを受け、原油価格は水曜日に数週間ぶりの高値を付けたが、その後は落ち着きを取り戻している。ブレント原油は現在、1バレル80ドルを下回る水準で推移している。
市場関係者の間では、現状が全面戦争ではなく、最終的には交渉に戻るとの見方が優勢のようだ。しかし、ホルムズ海峡を通過するタンカーの航行は木曜日に再びほぼ停止状態に陥った。これは、日量18万8000バレルの増産を最近発表したOPECプラスにとって打撃となる。今後の焦点は、湾岸諸国からの原油輸出がどの程度可能になるか、そして航行が再開された場合に世界的な需要の弱さから供給過剰に陥らないかという点にある。
各市場への影響
地政学的リスクと原油価格の変動は、世界的なインフレ懸念を再燃させ、債券市場にも影響を及ぼしている。日本の長期金利の指標となる10年物国債の利回りは木曜日、約30年ぶりの高水準に達した。しかし、金曜日には財務大臣が年金基金による国内資産への投資を「大幅に」増やす方針を示したことを受けて利回りは低下し、円は上昇した。
Ad株式市場では、半導体関連株の変動が激しくなっている。韓国のサムスン電子は第2四半期の営業利益が19倍に急増したと発表したにもかかわらず、株価は下落。半導体株の比重が大きい韓国総合株価指数(KOSPI)は一時的に弱気相場入りした。一方で、サムスンの競合であるSKハイニックスが米国で行った265億ドル規模の株式売却は、AI(人工知能)への強い期待を背景に、申し込みが殺到した。
今後の注目点
来週は重要な経済指標の発表が予定されており、市場の関心が集まる。特に注目されるのは、火曜日に発表される米国の6月消費者物価指数(CPI)だ。また、JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカなどを皮切りに、米国の大手銀行の決算発表シーズンが本格的に始まる。
ウクライナが米国から迎撃ミサイル「パトリオット」の製造ライセンスを供与される見通しとなったことや、ロシアが国内市場の安定を理由にディーゼル燃料の輸出を禁止したことなど、他の地政学的動向も引き続き市場の不確実性要因となる。中東情勢と併せて、これらの要因がインフレ見通しや金融政策に与える影響を市場は注視していくことになるだろう。