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キャピタ株が急落、年金事業の不手際で利益警告

英国のアウトソーシング大手キャピタ(Capita PLC)の株価が9日の取引で急落した。同社が公務員年金制度の運営における不手際を正式に認め、大幅な利益警告を発表したことが嫌気された。
利益警告の詳細
キャピタが発表したトレーディングアップデートによると、公務員年金制度の運営契約における失敗により、当年度の調整後営業利益が2500万~4000万ポンド、フリーキャッシュフローが3500万~5000万ポンド減少する見通しだという。この発表を受け、同社の株価は一時17.8%安の229.02ペンスまで下落し、52週安値を更新した。
アドルフォ・ヘルナンデス最高経営責任者(CEO)は、特に退職や遺族年金に関する手続きにおいて、サービス提供が「不十分であった」と認めている。
政府との関係悪化が背景に
今回の利益警告は、以前から高まっていた懸念を裏付ける形となった。英国政府の主計長官は7月6日に議会で行った声明で、キャピタが契約に対して「全く準備ができていなかった」と厳しく批判。システムの処理能力が追いつかず、未処理案件は最大で12万件に達したと指摘していた。
Adこの問題を受け、政府はすでにキャピタへの支払い990万ポンドを保留し、内閣府の職員140人以上を投入して業務の遅延解消にあたっている。政府はこの費用をキャピタに請求する方針を示唆している。さらに、今年初めにはロイヤルメールの年金契約も打ち切られており、最重要顧客である政府との関係悪化が鮮明になっていた。
市場の反応と見通し
同社は2026年上半期に10億ポンドの新規契約を獲得し、調整後収益が前年同期比1.6%増加したことや、回転信用枠を2029年6月まで延長したことなど、好材料も発表した。しかし、これらのポジティブな情報は、利益警告の深刻さによって完全に相殺された。
政府からの厳しい批判、過去の契約打ち切り、支払いの保留、そして今回の具体的な財務的影響を伴う利益警告という一連の悪材料が重なり、投資家は同社の公共セクター事業のリスクを再評価。地政学的リスクの高まりで英国株式市場全体が軟調に推移していたこともあり、売りが加速する展開となった。