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欧州の半導体新興Axelera、AIファクトリー向け供給契約を獲得し第2世代チップを発表

Summary
オランダの半導体スタートアップAxelera AIは、AIファクトリー向けの供給契約を複数獲得したことを発表した。同時に、企業サーバーなどを対象とした第2世代チップ「Europa」を投入し、欧州のAIコンピューティング能力強化の動きを背景に事業を拡大する。
オランダの半導体スタートアップAxelera AIは15日、AIのトレーニングや実行に特化したデータセンターである「AIファクトリー」向けに、自社製チップを供給する複数の契約を締結したと発表した。これに合わせて、DellおよびSupermicroの特定製品で使用可能な第2世代チップ「Europa」を正式に投入した。
事業拡大と新チップ投入
Axeleraのファブリツィオ・デル・マフェオCEOがロイター通信に語ったところによると、同社はすでにセキュリティ、防衛、AIファクトリー、企業向けアプリケーションなどの分野で600社以上の顧客を抱えているという。同CEOは「数千万ドル規模の契約を締結した」と述べ、受注には至っていないものの、15億ドル規模の潜在的な販売機会を追求していることを明らかにした。
2021年にアイントホーフェンで設立された同社は、これまでに4億5000万ドル以上を調達している。同社の製品ロードマップは以下の通り。
- Metis: 第1世代。工場のセキュリティデータ分析など、現場で利用される「エッジアプリケーション」向け。
- Europa: 今回発表された第2世代。企業のサーバーなど、より負荷の高い処理を想定。
- Titania: 将来のチップレットアーキテクチャ。データセンターやスーパーコンピューターでの利用をターゲットとする。
欧州の「AIファクトリー」構想が追い風
Ad今回の事業拡大の背景には、欧州連合(EU)が米国や中国との技術格差を埋めるため、既存のスーパーコンピューティングセンターを「AIファクトリー」へと転換させる動きがある。これにより、域内の企業や研究者がAIコンピューティング能力にアクセスできる環境を確保することを目指している。
Axeleraは、この構想の一環として、DellやシステムインテグレーターのE4と協力し、EUが支援するイタリアの「IT4LIA」プロジェクトやルクセンブルクの「MeluXina」プロジェクトなどにサプライヤーとして参画している。
AI推論市場での競争
Axeleraは、AIモデルのトレーニングではなく、実行(推論)に使用されるAI推論市場に注力する欧州のスタートアップの一つだ。この分野では、フランスのVSORA、英国のFractile、スペインのSemidynamics、オランダのEuclydなど、多くの企業が競合している。
市場の活況を反映するように、競合の一社であるEuclydも同日、2億ユーロ(約2億3080万ドル)の資金調達ラウンドを発表しており、欧州のAI半導体分野への投資家の関心の高さを示している。