Story
アリババ株が急伸、アップルの中国向けAIサービスで「Qwen」採用

Summary
中国の電子商取引大手アリババの株価が時間外取引で高騰。アップルが中国で展開する「Apple Intelligence」に、アリババ傘下のAIモデル「通義千問(Qwen)」が採用されると発表されたことが好感された。
中国の電子商取引大手アリババ(BABA)の株価が、15日の米国市場の時間外取引で4.7%急伸した。アップルが中国国内で提供する生成AIサービス「Apple Intelligence」に、アリババのAIモデル「通義千問(Qwen)」が統合されることが明らかになり、同社のAI事業にとって重要な商業的マイルストーンになるとの期待から買いが集まった。
アップルとの提携を好感
この動きは、中国のサイバースペース規制当局がアップルのデバイス搭載型生成AIサービスの国内利用を正式に登録したことを受けてのもの。アリババは、同社のAIモデル「通義千問(Qwen)」が、中国のユーザー向けにiOS、iPadOS、macOS、visionOSに組み込まれることを認めた。
今回の提携により、アリババのAI部門は世界で最も人口の多い国におけるアップルの巨大なiPhoneユーザー基盤にアクセスすることが可能になる。アリババのQwenモデルは、すでに中国の法人向け大規模モデル市場で約3分の1のシェアを占めており、この提携は同社の地位をさらに強化するとみられる。なお、競合のバイドゥ(百度)もApple Intelligenceのパートナーとして名前が挙がっているが、Qwenの統合が明確に確認されたアリババが、市場では特に好感された形だ。
市場の反応とアナリスト評価
Adこのニュースを受け、アリババの株価は時間外取引で117.61ドルまで上昇し、前日終値の112.32ドルを大きく上回った。6月下旬からの約17%の上昇基調をさらに強固にするものだが、52週高値の192.67ドルには依然として距離がある。
アナリストの評価も追い風となっている。GF証券はアリババの香港上場株に対する「買い」のレーティングを維持し、米国預託株式(ADS)換算で188.57ドルの公正価値を示している。また、バーンスタインやチャイナ・メルチャンツ証券も最近、強気の見方を改めて表明した。ウォール街全体でもコンセンサスは非常にポジティブで、38人のアナリストが同株を「買い」推奨としている。
良好なマクロ環境も支援
今回の株価上昇は、米国の株式市場が総じて堅調な地合いの中で起きた。前日に発表された6月の消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回り、インフレ懸念が和らいだことから、S&P 500種株価指数は0.2%、ナスダック総合指数は0.5%それぞれ上昇している。個別企業の好材料と良好なマクロ環境が組み合わさり、アリババ株への買いを後押しした。