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ビクトレックス株が急騰、通期利益見通しの上方修正を好感

高性能ポリマーを専門とする英国のビクトレックス(Victrex)の株価が9日の取引で急騰しました。同社が決算期末前の業績概況報告で、2026年9月期の通期利益見通しを従来予想から引き上げたことが投資家に好感されました。
株価は一時、前日比15.8%高の1,004ペンスまで上昇し、52週来高値となる1,018ペンスを付ける場面もありました。
利益見通しの上方修正が株価を押し上げ
ビクトレックスは、2026年9月30日に終了する会計年度の基礎的税引前利益(PBT)が、4500万ポンドから4700万ポンドの範囲になるとの見通しを発表しました。これは、従来のガイダンスであった4200万ポンドから4400万ポンドからの大幅な引き上げとなります。
この上方修正は、第4四半期を通じて好調な勢いが続いたことを反映したものです。同社によると、航空宇宙、付加価値再販業者(VARs)、エレクトロニクス分野が成長を牽引し、特にアジア太平洋地域での業績が好調でした。
事業再編や不採算事業の売却も好感
今回の発表には、利益見通しの引き上げ以外にも複数の好材料が含まれており、投資家の信頼感を高めました。
Ad- 人員削減の完了: 従業員の10%削減を完了し、来年度から年間1000万ポンド以上のコスト削減効果を見込んでいます。
- 事業売却: 米国を拠点とするクライス・ギアーズ(Kleiss Gears)事業をハイコ・カンパニーズ(The Heico Companies)に売却したことを確認しました。これは中核事業への戦略的集中を強化する動きで、2026年度決算で約300万ポンドの特別売却損を計上する見込みです。
ジェームズ・ラウス最高経営責任者(CEO)は、「第4四半期も力強い勢いを維持し、主要な最終市場と全地域で業績が改善した結果、通期の基礎的PBTは従来のガイダンスを上回る見込みとなった」と述べています。
投資家の注目は今後の成長戦略へ
この日の株価上昇は、FTSE250種指数が約0.2%下落するなど、英国株式市場全体が軟調に推移する中で際立っており、完全に同社固有の材料によるものであることを示しています。
ビクトレックスは9月24日に開催予定のキャピタル・マーケッツ・イベントで、今後の成長戦略についてさらに詳細を説明するとしており、短期的な投資家の関心を維持する要因となっています。利益見通しの上方修正、リストラの完了、戦略的な事業売却という複合的な好材料が、この日の買いを強く後押ししました。