Story
ヴァーティカル・エアロスペース、自律飛行技術でニア・アースと提携 防衛市場へ進出

Summary
英国の電動航空機メーカー、ヴァーティカル・エアロスペースは、ニア・アース・オートノミー社と提携し、同社の「Valo」型機に自律飛行技術を搭載すると発表した。これにより、同社は無人防衛・商業分野への進出を加速させる。
英国の電動航空機(eVTOL)開発企業ヴァーティカル・エアロスペースは16日、米国のニア・アース・オートノミー社と提携し、同社の航空機「Valo」に自律飛行機能を搭載すると発表した。この提携は、無人での防衛および商業分野への事業拡大を目的としている。
提携の概要
今回の提携により、ニア・アース社が開発した自律飛行技術が、「Valo」型機に搭載予定のハネウェル・エアロスペース社製「Anthem」アビオニクスシステムに統合される。ヴァーティカル社は現在、「Valo」の全電動ティルトローター型とハイブリッド電動型の両方を開発している。
航空宇宙分野の新興企業は、開発コストの削減と認証プロセスの迅速化を図るため、アビオニクスや自律飛行システムなどの専門技術を外部のサプライヤーに委託する傾向が強まっている。今回の提携もこの流れに沿ったものだ。
防衛市場への戦略的シフト
Adヴァーティカル社をはじめとするeVTOL開発企業は、当初の「空飛ぶタクシー」としての都市部での利用に加え、防衛技術分野への進出を強めている。都市航空交通市場は、認証プロセスの長期化、インフラの未整備、資金調達の制約といった課題に直面し、商業化が遅れているためだ。
ヴァーティカル社のスチュアート・シンプソン最高経営責任者(CEO)は、「防衛は当社にとってますます重要な戦略的市場であり、この提携によって我々の構想は実現能力へと移行する」と述べた。競合のジョビー・アビエーションやアーチャー・アビエーションなども、同様に防衛または軍民両用プログラムを重視する姿勢を示している。
ニア・アース・オートノミー社について
2012年に設立されたニア・アース・オートノミー社は、自律飛行システムの開発を専門とする企業。これまでに米海兵隊、米陸軍、ハネウェル社などが関与するプログラムで技術を提供した実績を持つ。