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VATグループ株が急落、好調な受注とは裏腹に上期決算が予想下回る

Summary
スイスの真空バルブメーカー、VATグループの株価が22日に大幅下落。AI関連の旺盛な需要を背景に受注は過去最高を記録したものの、2026年上半期決算が市場予想を下回り、利益確定売りに押された。
スイスの真空バルブ大手VATグループ(銘柄コード: VACN)の株価が22日の取引で5.1%安の664.8スイスフランまで急落した。人工知能(AI)関連の半導体設備投資の活況を背景に受注は記録的な水準に達したものの、2026年上半期(1~6月期)の収益性が市場予想を下回ったことが嫌気された。
上半期決算は予想未達
同社が発表した2026年上半期決算は、売上高が前年同期比8.3%減の5億1190万スイスフラン、純利益が同6.4%減の9880万スイスフランとなり、いずれもアナリスト予想にわずかに届かなかった。
特に投資家心理の重しとなったのは、1株当たり利益(EPS)が3.62スイスフランと、市場予想の3.78スイスフランを下回ったことだ。また、生産能力増強プログラムへの先行投資コストが響き、EBITDAマージンは29%に圧縮された。
記録的な受注と強気の見通し
一方で、先行きの需要は極めて力強い。第2四半期の受注高は前年同期比で2倍以上に増加し、過去最高の5億スイスフランに達した。これにより、受注残高は121%増の6億4800万スイスフランに急増。受注額を売上高で割ったブック・トゥ・ビル・レシオは1.7倍となり、AI駆動の半導体設備投資からの旺盛な需要を示唆している。
Ad会社側は、2026年通期の受注、売上高、EBITDA、フリーキャッシュフローがいずれも前年を上回るとのガイダンスを据え置いた。しかし、株式市場は将来の力強い成長見通しよりも、目先の利益未達を重視する展開となった。
市場の反応と背景
この日の株価下落は、典型的な「ニュースで売る(sell-the-news)」動きと言える。同社株は過去1年間で大幅に上昇しており、期待を下回る決算が利益確定売りの引き金となった。モルガン・スタンレーは、同社株の投資判断を「Equalweight」に据え置きつつ、目標株価を625スイスフランに引き上げたが、依然として現在の株価水準を下回っており、短期的なバリュエーションへの慎重な見方を示している。
記録的な受注残高が2026年後半の業績回復を示唆する一方で、市場は短期的な収益性の圧迫と、これまでの株価上昇に対する警戒感を織り込む形となった。