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米国、イラン国内を攻撃 中東紛争激化で原油急騰

Summary
米軍は、イランによる米軍への攻撃の試みへの報復として、イラン国内への攻撃を開始したと発表した。中東の紛争が急激に拡大するとの懸念から、ブレント原油先物は8%以上急騰し、1バレル90ドルを突破した。
米軍は29日、イラン国内への攻撃を開始したと発表し、5ヶ月にわたる中東での紛争が新たな段階に入った。この報復措置は、イランが米軍部隊に対して攻撃を試みたことを受けたもので、地政学的リスクの高まりから原油価格は急騰している。
米国中央軍(CENTCOM)は声明で、「米軍は本日午後8時(米国東部時間、日本時間30日午前9時)にイランに対する攻撃を開始した」と明らかにした。これは、前日に行われたイランによる中東の米軍部隊への攻撃の試みに対する「強力な対応」であるとしている。トランプ米大統領はこれに先立ち、「今度は我々の番だ」と述べ、イランに「非常に厳しい打撃を与える」と報復を明言していた。
市場への影響:原油価格が90ドル超に急騰
この軍事行動の激化を受け、29日の原油市場は鋭く反応した。国際的な指標であるブレント原油先物は8%以上上昇し、1バレル90ドルの大台を大きく上回った。これは5ヶ月にわたる紛争の中でも最大級の上げ幅の一つであり、週初に見られた価格下落分を帳消しにする形となった。
市場では、世界有数の石油生産地域である中東での紛争拡大が、主要な輸送ルートであるホルムズ海峡の航行を脅かし、世界的なエネルギー供給に深刻な支障をきたすとの懸念が急速に強まっている。
戦線拡大、周辺国も巻き込む
今回の米国の直接攻撃に加え、紛争は周辺国を巻き込みながら拡大している。一連の動きは以下の通り。
Ad- イラク:米軍とサウジアラビア軍が共同で、イラク東部の親イラン武装勢力に対する空爆を実施。サウジが公に米国の空爆に参加したのは初めて。
- エジプト:英国の海事警備会社アンブリーによると、地中海に面したダミエッタ港で、米国所有のガス貯蔵タンカーがドローン攻撃を受けた。
- ヨルダン:イランがヨルダン駐留の米軍部隊に向けてミサイルを発射。ヨルダン軍は5発を迎撃したと発表。
- イエメン:先週、イランの支援を受けるフーシ派がサウジアラビアに対する海上封鎖を宣言している。
ロイター通信によると、サウジアラビア国防相はワシントンで米副大統領と会談し、イエメンのフーシ派への攻撃やイラクでの追加攻撃など、これ以上の事態の悪化を避けるようトランプ政権に促したと報じられている。イラクの親イラン武装勢力「人民動員隊」は、米・サウジの攻撃で少なくとも20人が死亡、32人が負傷したと発表した。
背景と各国の反応
現在の紛争は、今年2月に米国とイスラエルがイランで空爆作戦を開始したことに端を発する。6月の一時停戦合意は、ホルムズ海峡を巡る戦闘の再燃により崩壊した。
イラク政府は、自国領土内での空爆を「主権の重大な侵害であり、容認できない攻撃」と非難する一方、国内の武装勢力に対しても近隣諸国への攻撃を停止するよう求めた。イランは、ヨルダンの米軍施設やホルムズ海峡のタンカーへのミサイル攻撃を行ったことを認めている。