Story
トランプ氏、イランとの停戦終了を宣言 協議は継続で合意

ドナルド・トランプ前米大統領は10日、イランとの間で先月合意した停戦が終了したと宣言する一方で、イラン側の要請に応じて協議を継続することには合意したと明らかにした。ホルムズ海峡における軍事的緊張が再燃する中での発言となった。
停戦終了も対話の扉は閉ざさず
トランプ氏は自身のSNS「Truth Social」への投稿で、「イラン・イスラム共和国は我々に『協議』の継続を要請してきた。我々はそれに合意したが、米国は彼らに対し、停戦は終了したとはっきりと伝えた」と述べた。
これに対しイラン側は、米国との協議を要請した事実はないと反論。国営テレビが外務省報道官の話として伝えたところによると、イランはカタールの仲介者をテヘランに受け入れることに同意したという。ロイター通信が関係者の話として報じたところでは、カタールの交渉団は10日にイランで当局者と会談し、緊張緩和やホルムズ海峡の航行問題について協議した。
ホルムズ海峡での衝突激化
今週に入り、カタールとサウジアラビアの商船タンカー3隻が攻撃を受けたことを受け、米軍がイランの関連施設を攻撃。これに対しイランが湾岸諸国の米軍施設に報復攻撃を行うなど、対立が激化していた。
Ad米国はイランに対し、ホルムズ海峡での船舶への攻撃を停止し、すべての航路の安全を保証するよう公式に声明を出すことを要求している。イラン保健省によると、水曜日と木曜日に行われた米国の攻撃で、イラン国内の6都市で少なくとも17人が死亡、115人が負傷した。
原油市場への影響
中東情勢の緊迫化は、世界のエネルギー市場に大きな影響を与えている。原油価格は今週、過去8週間で最大の上昇率を記録した。紛争前には世界の石油および液化天然ガス(LNG)輸送量の約5分の1を扱っていたホルムズ海峡の航行が不安定になることへの懸念が背景にある。
米エネルギー情報局(EIA)によると、先週の米国のガソリン在庫は190万バレル減少し、5年平均を1000万バレル近く下回る水準となっている。エネルギー供給網の混乱は、世界経済の減速懸念をさらに強める可能性があるため、投資家は中東情勢の行方を注視している。