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円急伸がドル心理を圧迫、ポンドとユーロは軟調に推移

火曜日の外国為替市場で英ポンドとユーロは対ドルで小幅に下落した。日本円が急伸し、ドル円相場が大きく下落したことがドル全体の地合いを不透明にし、他のG10通貨の重しとなっている。ただし、この動きはG10通貨のファンダメンタルズにおける実質的な変化を反映したものではないとの見方が優勢だ。
東部標準時午前4時15分(日本時間午後5時15分)時点で、主要通貨ペアは以下のように推移している。
- GBP/USD: 0.06%安の1.3531
- EUR/USD: 0.08%安の1.1614
- USD/JPY: 153.0円台まで下落
円高が市場の主役に
この日の市場の主なテーマは円の急騰だ。ドル円は重要な支持線と見られていた155.0円を割り込み、米国のレーバーデー休暇を挟んだ薄商いの中、一夜にして153.0円台まで下落した。この変動幅は流動性の低下によって増幅された側面がある。
オランダ国際グループ(ING)のFXストラテジスト、フランチェスコ・ペソレ氏は、「現時点では、これは主に円固有の動きであり、ドルに対する市場心理が全般的に変化したシグナルではない」と指摘する。市場では、日本銀行のタカ派姿勢への期待や、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が国内資産の保有比率を引き上げるとの観測に注目が集まっている。
ドルとポンドの動向
Adドルは、好調な米非農業部門雇用者数や1バレル100ドルに迫る原油価格の上昇に下支えされているものの、市場が織り込む米連邦準備制度理事会(FRB)の9月利上げ幅は約15ベーシスポイントにとどまっている。今週はFRB高官の発言予定もなく、経済指標の発表も比較的少ない。
一方、ポンドはこの円とドルの力学の中では傍観者に近い存在となっている。月曜日にヒーリー英財務相が厳しい財政規律を示唆する発言を行ったことが、ポンドをわずかに支える要因となった。しかしINGは、「イングランド銀行(BOE)への利上げ期待は過度にタカ派的」と見ており、これがポンドの短期的な上値を抑える可能性があるとしている。
ユーロの見通しと今後の焦点
ユーロは、第2四半期の域内GDPが上方修正されたものの、持続的な買い材料とはならなかった。エネルギー価格の高騰がユーロ圏の交易条件を悪化させており、新たな逆風となっている。INGは、木曜日に予定されている欧州中央銀行(ECB)の会合について、市場の現在の価格設定とは対照的に「ハト派的なリスク」が存在すると分析している。
今後の最大の注目材料は、金曜日に発表される米国の消費者物価指数(CPI)だ。ペソレ氏はこのデータを「明確なリスクイベント」と位置付けており、現在の市場のシナリオをさらに強化するか、あるいは完全に覆す可能性があると指摘している。