Story

プラチナ価格が急騰、供給不足と米利上げ観測後退が追い風

ENTHMSVIIDZHZH-TWJAKOHI
Aug 20, 20261 min read
プラチナ価格が急騰、供給不足と米利上げ観測後退が追い風

Summary

プラチナ現物価格は、米国の利上げ期待が後退しドルが軟化したことを受けて急騰。さらに、4年連続となる供給不足の見通しが、価格の構造的な下支え要因となっている。

Text size
Background

プラチナ現物価格は19日、米ドル安と連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ観測の後退を背景に、貴金属セクター全体への買いが広がり、一時2.9%高の1オンスあたり1,766.80ドルまで急騰した。

マクロ経済環境が追い風

最近の相場上昇の直接的な引き金となったのは、市場予想を下回る米国の消費者物価指数(CPI)報告だった。これを受けて、FRBが近い将来に利上げに踏み切るとの市場の期待が大幅に後退し、これまで金属価格の重しとなっていた大きな要因が一つ取り除かれた。CME FedWatchツールによると、9月の利上げ確率は1ヶ月前の51%超から33%まで急低下している。

この背景には、一連の弱い米国の雇用、インフレ、小売売上高の指標がある。ドル指数が心理的な節目である100付近まで下落したことも、ドル建てで取引されるコモディティの相対的な割安感につながり、プラチナを含む貴金属への買いを誘った。投資家は、さらなる金融政策の手がかりを求めて、近く公表されるFRBの議事要旨を注視している。

構造的な供給不足が価格を支える

マクロ面の好材料に加え、プラチナ価格の上昇は根深い供給構造の問題にも支えられている。世界プラチナ投資評議会(WPIC)は、2026年のプラチナ市場が29万7000オンスの供給不足に陥ると予測しており、これで4年連続の供給不足となる見込みだ。

Sample IUX Markets – In-articleAd
  • 供給面の制約: 主要生産国である南アフリカの鉱山における電力不足やメンテナンス問題が、供給への懸念を継続させている。
  • 在庫の減少: 2026年末の地上在庫は174万7000オンスまで減少すると予想されており、これは世界の需要の3ヶ月分にも満たない水準である。
  • 新たな需要: 人工知能(AI)インフラやデータセンターの拡大が、プラチナの長期的な需要見通しに対する楽観的な見方を強めている。

市場の反応と見通し

今回の価格上昇は、プラチナが52週高値の2,923.66ドルを大きく下回る水準で起きており、過去の熱狂的な相場への回帰というよりは、構造的な供給不足とマクロ経済の動向に対する市場の再評価を反映したものと言える。

短期的にはハイブリッド車の生産増加が自動車触媒向けの需要を支えているが、市場は電気自動車(EV)への大規模な移行トレンドについては慎重な見方を崩していない。今回のプラチナ価格の反発は、供給不足というファンダメンタルズと、金融政策への感応度の高さが改めて意識された結果である。

Back to latest news

LATEST