Story
オックスフォード・ナノポア、成長見通し引き下げで株価急落 2025年4月以来の安値

DNAシーケンシング(塩基配列解析)技術を手掛ける英国のオックスフォード・ナノポア・テクノロジーズ(Oxford Nanopore Technologies Plc)の株価が13日のロンドン市場で14%以上急落し、2025年4月7日以来の安値を記録した。同社が発表した2026年上半期の収益成長が経営陣の予想を下回り、通期の成長見通しを実質的に引き下げたことが嫌気された。
上半期の業績と通期見通し
同社によると、6月30日を末日とする2026年上半期の収益は、約1億1650万ポンドとなる見込み。報告ベースで前年同期比11%増、為替変動の影響を除いたベースでは12%増となるものの、「経営陣の予想を下回った」としている。
この未達の主な要因として、中国での事業体制変更に伴う約16%の減収と、中東での混乱による約14%の減収を挙げた。また、米州での顧客からの受注や契約獲得のタイミングも影響したという。地域別の業績は以下の通り。
- 欧州・中東・アフリカ・インド(EMEAI): 臨床およびバイオ医薬品市場が牽引し、約20%増と最も力強い成長を記録。
- 米州: 為替変動の影響を除き、約12%増。
- アジア太平洋: 中国市場の不振などが響き、為替変動の影響を除き、約8%減。
通期見通しについては、為替変動の影響を除いた収益成長率を従来通り21%~25%の範囲に据え置いた。しかし、これには下半期に見込まれる非経常的な提携・ライセンス収益が含まれている。これらを除いた実質的な成長率の見通しは16%~25%の範囲となり、中国や中東での継続的な不振を織り込む形となった。
Ad市場の反応と今後の展望
今回の発表を受け、投資家の間では同社の成長モメンタムに対する懸念が広がり、株価は大幅に下落した。市場は特に、主要市場である中国での不振と、見通しの実質的な下方修正をネガティブに捉えた。
一方で、同社は通期の売上総利益率(グロスマージン)見通しを約62%で維持し、調整後EBITDA(利払い・税引き・減価償却前利益)の黒字化目標も2027年上半期中で変更しない方針を示している。
フランシス・ヴァン・パリス最高経営責任者(CEO)は、「上半期の収益成長は期待を下回ったものの、事業運営面では順調に進展しており、売上総利益率の改善や厳格なコスト管理を継続している」とコメント。戦略的成長市場における勢いは依然として心強いとし、投資家の不安払拭に努めた。