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地政学リスクと市場の変動性高まる、米イラン緊張や半導体株が焦点

米国とイランによる報復攻撃の応酬でホルムズ海峡の地政学リスクが再び高まったほか、半導体関連株が大きく変動するなど、今週の金融市場は複数の要因に揺さぶられた。市場は中東での全面戦争は回避されるとみているものの、散発的な衝突が常態化する可能性を警戒している。
ホルムズ海峡の緊張、原油市場への影響は限定的
今週、米国とイランが互いの拠点を攻撃し合う事態となり、中東情勢は緊迫した。これを受け、原油価格は一時的に数週間ぶりの高値に急騰したが、その後は落ち着きを取り戻し、ブレント原油は1バレル80ドルを大きく下回る水準で推移している。
市場関係者の間では、過去の経緯から最終的には対話に戻るとの見方が優勢で、パニック的な動きには至っていない。しかし、ホルムズ海峡のタンカー航行が再び停滞しており、OPECプラスが決定した日量18万8000バレルの増産分が市場に供給されるか不透明感がある。一方で、航行が正常化すれば、世界的な需要の伸び悩みを背景に供給過剰に陥るリスクも指摘されている。
半導体株は乱高下、AIブームの持続性問われる
今年前半に急騰した半導体セクターは、今週に入り不安定な値動きを見せた。韓国のサムスン電子は第2四半期の営業利益が19倍に急増したと発表したにもかかわらず、株価は下落した。韓国総合株価指数(KOSPI)も一時的に弱気相場入りした。
Adこれは、AI(人工知能)ブームを背景とした急激な株価上昇に対する見直しや、利益確定の動きが出たことを示唆している。しかし、AIへの期待が根強いことも事実だ。サムスンの競合であるSKハイニックスが実施した265億ドル規模の米国での株式公募には、募集額を大幅に上回る応募が殺到した。
各国の金融政策と債券市場
世界的なインフレ圧力への懸念も根強い。米連邦準備制度理事会(FRB)が公開した6月の議事要旨では、物価上昇圧力が「より広範になっている」との認識が示された。これを受け、世界の債券利回りは今週、軒並み上昇した。
日本の10年物国債利回りも木曜日に一時30年ぶりの高水準に達した。しかし、金曜日には日本の財務大臣が公的年金基金による国内資産への投資を「大幅に」増やす方針を示したことを受け、利回りは低下し、円は上昇した。
来週は、火曜日に発表される6月の米消費者物価指数(CPI)や、JPモルガンをはじめとする大手銀行の決算発表が市場の注目を集める。