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マイクロソフト株が下落、目標株価引き下げや顧客離反リスクが重し

マイクロソフト(MSFT)の株価が9日の時間外取引で1.4%下落し、377.86ドルを付けた。アナリストによる目標株価引き下げや主要顧客の動向、ハードウェア事業におけるコスト圧力など、複数の悪材料が重なり、投資家心理を冷やしている。
複数の悪材料が重なる
BMOキャピタルのアナリスト、キース・バックマン氏はマイクロソフトの目標株価を従来の515ドルから500ドルに引き下げた。設備投資(CAPEX)のコンセンサス予想が上昇を続けていることや、メモリおよび部品コストの高止まりが投資の足かせになっていると指摘。投資判断は「アウトパフォーム」を維持している。
さらに、顧客離反への懸念も浮上している。スターバックスは、現在マイクロソフトのアプリケーションを利用している在庫追跡などの業務を代替可能なAIツールの自社開発を計画していると明らかにした。これは20億ドル規模のコスト削減策の一環であり、マイクロソフトの法人向けソフトウェア収益基盤が揺らぐ可能性を示唆している。
ハードウェア事業と市場全体の逆風
コスト上昇圧力はハードウェア事業にも及んでいる。マイクロソフトは、家庭用ゲーム機「Xbox」の価格を8月1日から最大150ドル引き上げると発表。メモリやストレージのコストが2倍以上に高騰していることを理由に挙げており、同社のハードウェア事業における利益率圧縮への懸念を強める材料となった。
Ad市場全体では、メタがAIエージェント開発の遅れを認めたことで、マグニフィセント・セブン銘柄を中心にAIセクターへの楽観的な見方が後退している。マイクロソフト株は主要指数をアンダーパフォームしており、市場全体の地合い悪化だけでなく、同社固有の問題が嫌気されていることを示している。
決算発表を前に高まる警戒感
投資家は7月29日に予定されている2026年度第4四半期決算の発表を前に、警戒感を強めている。決算では、クラウドサービス「Azure」の成長見通しや、年間約1900億ドルに上る設備投資計画の更新が最大の焦点となる見込みだ。
これらの要因が複合的に絡み合い、同社の株価は52週高値の555.45ドルを大きく下回る水準で推移している。好調なファンダメンタルズと、その成長がフリーキャッシュフローの改善に結びつくタイミングに対する市場の懐疑的な見方との間に、依然としてギャップが存在することを示している。