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micro1、旧スピリット航空のデータ入札額を1250万ドルに引き上げ グーグルに対抗

AI(人工知能)のスタートアップであるmicro1 Inc.が、経営破綻した格安航空会社スピリット・アビエーション・ホールディングスの事業記録に対し、1250万ドルの対抗入札を提出したことが明らかになった。これは、8月14日の競売で承認されたグーグルの1000万ドルの提示額を上回るもので、AI開発に不可欠な大規模データセットを巡る企業間競争の激化を浮き彫りにしている。
グーグルを上回る入札
Investing.comの報道によると、micro1はニューヨーク南部地区連邦破産裁判所に木曜日、対抗入札の意向を通知した。グーグルは8月の競売で落札者に選定されており、次点入札者はMercor.io Corporation(750万ドル)だった。
micro1の提案は、グーグルの提示額に対して25%のプレミアムを上乗せするもので、融資条件や取締役会・投資委員会の承認要件がない点を強調している。同社はAI学習のためのデータプラットフォームを運営しており、直近45日間で50件以上のデータ取引を成立させた実績がある。
買収対象データと労働組合の懸念
今回の入札対象となっているデータパッケージには、5億件のMicrosoft Teamsアイテム、1億件の電子メール、約1600万件の顧客チャットセッション、その他運航データなどが含まれる。これらは、AIモデルのトレーニングにおいて極めて価値の高い資産と見なされている。
Ad一方で、このデータ売却については、客室乗務員組合(AFA-CWA)や国際機械工・航空宇宙労働者協会など複数の労働組合が異議を申し立てていた。micro1はこれらの懸念に対応するため、以下の点を約束している。
- 従業員に関する機微な情報を除外する
- 従業員データの再特定やプロファイリングを禁止する
- 第三者へのデータ移転を制限し、用途をAIのトレーニングに限定する
- データの非識別化にかかる費用を全額負担する
今後の見通し
スピリット・アビエーションは5月に事業を停止し、連邦破産法第11条(チャプター11)に基づく清算手続きを進めている。今回のデータ売却に関する審理は、2026年9月9日午前11時に予定されている。
裁判所がmicro1の対抗入札を認めるかどうかが焦点となる。この動きは、AI開発競争が激化する中で、破綻企業の持つ無形資産、特に大規模な実世界データが、いかに高い戦略的価値を持つかを示す事例と言えるだろう。