Story
メタ株が下落、AI開発の遅れと仏当局の命令が重荷に

Summary
メタ・プラットフォームズの株価が時間外取引で下落。ザッカーバーグCEOが認めたAI開発の遅れや、フランス競争当局からの是正命令が投資家心理を圧迫している。
メタ・プラットフォームズ(META)の株価が7月9日の時間外取引で2.0%下落した。AI(人工知能)開発の進捗に対する懸念や欧州での規制圧力といった複数の逆風が重なり、投資家の売りを誘っている。
AI開発の遅れへの懸念が浮上
最も大きな売り材料となったのは、マーク・ザッカーバーグCEOの社内会議での発言だ。ロイターが報じたところによると、同氏はエージェント型AIシステムの開発が過去4ヶ月間「期待したようには加速していない」と率直に認めた。これは、同社がAI分野に巨額の投資を続けていることを踏まえると、市場に失望感を与える発言となった。
さらに、競合であるOpenAIが同日に「GPT-5.6」を発表したことで、消費者向けAI市場における競争は激化。メタが具体的な成果を示すことへのプレッシャーは一層高まっている。
欧州での規制圧力も重荷に
Adフランスの競争当局が7月8日、メタに対してフランスの報道機関とのコンテンツ利用料に関する交渉を再開するよう命じたことも、株価の重荷となっている。当局は、メタの料金算定方法が支配的地位の濫用にあたる可能性が高いと指摘し、15日以内に支払い計画を提出するよう求めた。この規制動向は、前日の取引からセンチメントを悪化させている。
市場のセンチメントと今後の焦点
市場全体では、モルガン・スタンレーが「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる大手ハイテク株のバリュエーションが市場全体に対して過去10年で最も低いプレミアム水準にあると指摘し、セクター全体に慎重な見方が広がっている。アルファベットなど、デジタル広告分野の同業他社の株価も軟調に推移しており、AI投資への懐疑的な見方がメタ一社にとどまらないことを示唆している。
投資家の焦点は、メタの記録的なAI投資と、まだ具体化していないリターンとのギャップに集まっている。7月28日頃に予定されている2026年第2四半期決算では、最新の設備投資(CAPEX)ガイダンスや、ザッカーバーグCEOが示したAI開発のタイムラインに進展があるかどうかが厳しく問われることになるだろう。