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FRBの分裂で米長期金利が19年ぶり高水準、市場はインフレを警戒

Summary
米連邦準備制度理事会(FRB)は金利を据え置いたが、政策担当者3名が利上げを主張する異例の分裂が露呈。市場ではFRBのインフレ対応への不信感が広がり、30年債利回りは19年ぶりの高水準に急騰した。
米連邦準備制度理事会(FRB)は29日の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の据え置きを決定したが、市場の不安を和らげるには至らなかった。むしろ、FRBのインフレ抑制姿勢に対する市場の疑念が深まり、米国の長期借入コストは急上昇している。
長期債が売られ、利回り急騰
今回の決定では、政策担当者3名が利上げを主張し、新議長就任後としては1970年以来となる異例の多数の反対票が投じられた。このFRB内部の「分裂」は、今後の政策運営に対する不透明感を浮き彫りにした。
市場の反応は債券市場で顕著だった。投資家が将来のインフレを警戒し、長期債を売却したことで、30年物国債利回りは19年ぶりの高水準に急騰。イールドカーブのスティープ化(長短金利差の拡大)が進行しており、これはFRBが長期的に高水準のインフレを容認するのではないかとの懸念が織り込まれていることを示唆する。
ウォール街では、FRBの決定を受けて株価が下落。米国とイラン間の新たな攻撃で原油価格が昨日8%近く急騰したことも、インフレ懸念をさらに煽る材料となっている。
AI投資が重荷、ハイテク決算は明暗
市場の注目は、引け後に発表された大手ハイテク企業の決算にも集まった。AIへの巨額投資に伴う財務負担が共通のテーマとなっている。
Ad- メタ(Meta): AIインフラ構築コストが響き、第2四半期のフリーキャッシュフローが前年同期比91%減の7億8400万ドルに激減。最終的な収益性への疑念から、株価は時間外取引で一時10%下落した。
- マイクロソフト(Microsoft): 一方、クラウド事業が市場予想を上回り、AI機能の収益化への期待から株価は時間外で8%以上上昇。明暗が分かれる結果となった。
アジア市場では、サムスン電子が半導体事業の利益250倍増という好決算を発表したにもかかわらず、韓国のKOSPI指数は不安定な値動きの末、1%下落して取引を終えた。
今後の注目材料
市場参加者は、今後発表される重要な経済指標やイベントを注視している。イングランド銀行の政策決定会合に加え、米国では以下の発表が控えている。
- 米国6月個人消費支出(PCE)価格指数
- 米国第2四半期GDP速報値
- 週次新規失業保険申請件数
また、木曜日の取引終了後にはアップルとアマゾンの決算発表が予定されており、ハイテク業界の動向と個人消費の健全性を見極める上で重要な手がかりとなる。