Story
ADPグループ、8月の旅客数は微増 パリ空港は減少

Text size
Background
空港運営大手のADPグループ(旧パリ空港公団)が発表した2026年8月の旅客輸送実績は、グループ全体で3,750万人となり、前年同月比で0.1%の微増となった。しかし、中核であるパリの空港では旅客数が減少し、地域によってまだら模様の回復状況が浮き彫りになった。
パリ空港の旅客数が減少
同グループの中核であるパリ空港(Paris Aéroport)の8月の旅客数は、合計で1,010万人となり、前年同月比で3.2%減少した。内訳は以下の通り。
- パリ=シャルル・ド・ゴール空港: 690万人(1.1%減)
- パリ=オルリー空港: 320万人(7.4%減)
同社は、中東紛争に関連するフライトスケジュールの削減、燃料価格の上昇、一部空港での運営上の制約などが引き続き影響していると説明している。地域別に見ると、パリの空港では特に中東(6.2%減)、中南米(5.5%減)、北米(5.3%減)からの旅客の落ち込みが顕著だった。
Ad海外事業が全体を支える
パリでの不振を補ったのは、フランス国外の事業だった。トルコを拠点とするTAVエアポーツの旅客数は、アンカラやメディナなどの空港が好調で、前年同月比5.1%増の1,470万人に達した。一方、インドを拠点とするGMRエアポーツは2.6%減の940万人となった。同グループは、GMRエアポーツが8月17日に開業したインドのボガプラム空港の数値を今回から含めている。
年初来ではコロナ禍前を上回る水準
年初から8ヶ月間の累計では、ADPグループ全体の旅客数は2億5,330万人に達し、前年同期比で0.2%増加した。この水準は、パンデミック前の2019年同期と比較して110%に相当し、長期的な回復基調が続いていることを示している。今回の月次報告は、同社の事業ポートフォリオの地理的な多様性が一部地域の落ち込みを吸収する一方で、地政学的・経済的要因へのエクスポージャーも示唆する結果となった。