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金、週間で下落へ 原油高がインフレ懸念を煽り、米利上げ長期化観測が重し

金価格は金曜日の取引で下落し、週間ベースでも下落する見通しとなった。中東情勢の緊迫化を背景とした原油価格の上昇がインフレの持続性を巡る懸念を再燃させ、米連邦準備制度理事会(FRB)が金融引き締め政策を長期化させるとの観測が強まったことが重しとなっている。
金スポット価格と先物価格は、ともに週間で約1.6%の下落となる見込みだ。
地政学リスクと原油高が金利見通しに影
今週の市場では、ホルムズ海峡周辺で発生した商業石油タンカーへの攻撃疑惑を巡り、米国とイランの間の緊張が高まった。これによる供給懸念から原油価格は急騰した。
原油高はインフレ圧力を高めるため、FRBが政策金利をより高く、より長く維持する(higher for longer)との見方を後押しする。金利を生まない資産である金は、高金利環境下では、利付き資産に対する相対的な魅力が低下し、保有の機会費用が増大するため、価格が圧迫されやすい。
AdANZのアナリストは、市場では中東紛争が全面的な戦闘にエスカレートする可能性は限定的との見方が金の一定の支えになっていると指摘している。しかし、当面はインフレへの影響が、地政学的リスクによる安全資産需要を上回っている状況だ。
FRBのインフレ懸念と今後の注目点
今週初めに公表された6月16-17日開催分の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、政策担当者の間で金利見通しについて意見が分かれていたことが示された。また、議事要旨と金曜日に議会へ提出された報告書からは、中東紛争や人工知能(AI)関連の需要、関税などに起因するインフレ圧力へのFRBの根強い懸念が浮き彫りになった。
市場の焦点は、来週発表される米国の主要なインフレ指標に移っている。火曜日には6月の消費者物価指数(CPI)、水曜日には同月の生産者物価指数(PPI)が公表される予定で、これらの結果がFRBの次の一手を占う上で重要な手掛かりとなる。