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金、週間で下落へ 原油高が米利上げ長期化懸念を助長

金価格は金曜日の取引で下落し、週間ベースでも下落する見通しとなった。米国とイラン間の緊張激化を背景とした原油価格の上昇がインフレの持続に対する懸念を強め、米連邦準備制度理事会(FRB)が金融引き締め政策を長期化させるとの観測が広がったことが背景にある。
Investing.comによると、米国東部時間午後4時50分(日本時間土曜日午前5時50分)時点で、金現物価格は0.2%安の1オンス=4,114.45ドル、金先物価格は0.5%安の4,122.47ドルで取引された。両指標とも週間では約1.6%の下落となる見込みだ。
原油高が金融政策への懸念を再燃
今週の貴金属市場では、ホルムズ海峡周辺での商用石油タンカー3隻への攻撃を巡り、米国とイラン間の報復攻撃が激化したことが最大の注目点となった。この事態を受けて原油価格が急騰し、インフレ圧力が再び高まるとの懸念が浮上した。
金利の付かない資産である金にとって、高金利環境は保有の機会費用を高めるため、通常はマイナス要因となる。原油高に起因するインフレがFRBの利下げ開始を遅らせるとの市場の見方が、金価格の重しとなっている。
中東情勢とFRBのインフレ警戒
Ad地政学的リスクの高まりは、通常であれば安全資産である金への資金逃避を促す。しかし、ANZのアナリストは「中東紛争の激化が限定的になるとの期待から、金はある程度の下支えを得た」と指摘。市場では、両国が全面的な戦闘状態に陥ることは望んでいないとの見方が広がっている。
一方で、今週初めに公表された6月16-17日開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、政策担当者の間で金利見通しについて意見が分かれていることが示された。また、議事要旨および金曜日に議会へ提出された報告書からは、中東紛争だけでなく、人工知能(AI)関連の需要や関税に起因するインフレ圧力への根強い懸念がうかがえる。
市場の焦点は来週の米インフレ指標へ
市場の関心は、来週発表される米国の主要なインフレ指標に移っている。火曜日には6月の消費者物価指数(CPI)、水曜日には同月の生産者物価指数(PPI)が公表される予定だ。
5月のCPIとPPIの前年比上昇率は、イランとの紛争を背景とした原油価格の急騰が主因で、それぞれ2023年4月と2022年11月以来の高い伸びを記録した。原油価格はその後、今週の緊張激化まで紛争前の水準に戻っていたため、アナリストの間では5月の数値がインフレのピークだった可能性があるとの見方も出ている。