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金価格が上昇、円高・ドル安が支援材料 原油高とFRB利上げ観測が重し

Summary
火曜日の取引で金価格が上昇。日銀の利上げ観測を背景とした円高がドル安を誘い、金への買いを促した。一方で、原油価格の上昇やFRBの利上げ継続への警戒感が上値を抑える展開となっている。
火曜日の取引で金価格は上昇した。日本銀行による利上げ観測を背景とした円の急騰がドル安を招き、ドル建てで取引される金塊の魅力を高めた。しかし、エネルギー価格の上昇に伴うインフレ懸念や、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ継続観測が上値を抑制している。
円高・ドル安が金の追い風に
外国為替市場では、日銀が近く利上げに踏み切るとの市場の観測が強まり、円が対ドルで急伸。これを受け、主要通貨に対するドルの価値を示すドルインデックスは0.2%下落した。
ドル安は、他の通貨を保有する投資家にとってドル建ての金を割安にするため、通常は金価格の支援材料となる。先週に大きく下落した後、金価格は比較的狭いレンジでの取引が続いていたが、この為替の動きが買いを誘った。
また、中国人民銀行(中央銀行)による旺盛な金購入も価格の下支え要因となっている。同行は8月、金価格が上昇する中でも、2023年以降で最大規模の月間購入量を記録したと報じられている。
原油高と金融政策が上値を抑制
Ad一方で、金価格の上昇は限定的となっている。中東のホルムズ海峡周辺での緊張を背景に原油価格が上昇し、ブレント原油先物は1バレル100ドルに迫っており、インフレ再燃への懸念がくすぶる。
さらに、先週発表された好調な米非農業部門雇用者数報告を受け、市場ではFRBが来週の会合で利上げを決定する確率を依然として約60%と織り込んでいる。金利の上昇は、利息を生まない資産である金の保有に伴う機会費用を高めるため、金価格にとっては逆風となる。
市場の焦点は米インフレ指標へ
今後の市場の焦点は、今週後半に発表される米国の消費者物価指数(CPI)に移る。このデータは、FRBの次の一手を占う上で極めて重要であり、最近の利上げ期待の高まりが持続するかどうかを左右する可能性がある。
IGのシニアマーケットアナリスト、トニー・シカモア氏は、先週の強い雇用統計とエネルギー価格の上昇という組み合わせが、市場再開後に米国債利回りを押し上げ、金にとってさらなる逆風となる可能性を指摘している。