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原油価格の急落で株・債券が反発、インフレ懸念が後退

Summary
中東情勢の緊張緩和観測を背景に原油価格が大幅に下落し、インフレ懸念が和らいだことから週明けのアジア市場では株式と債券が上昇した。今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)など主要中央銀行の会合や、大手ハイテク企業の決算発表が注目される。
週明け27日のアジア市場では、株式と債券がともに上昇した。中東での戦闘が小康状態に入るとの観測から原油価格が急落し、インフレリスクが後退したことが背景にある。投資家は今週に予定されている主要中央銀行の金融政策会合や、大型ハイテク企業の決算発表を注視している。
中東情勢の小康状態が原油安を誘発
イランが26日に米国が攻撃を停止する限り自国も攻撃を停止すると表明したことを受け、市場では地政学リスクへの懸念が一時的に和らいだ。ロイター通信によると、これによりブレント原油先物は5.2%下落して1バレルあたり91.73ドル、米国産WTI原油先物は5.4%安の84.45ドルまで値を下げた。
ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)のチーフエコノミスト、サリー・オールド氏は「中東の動向は週末にかけて前向きな方向に進んだようだ」と指摘。ただし、イエメンのフーシ派がサウジアラビアの石油施設を攻撃したとの報道もあり、依然として不透明感は残っている。
金融政策と企業決算が焦点
原油価格の下落は、インフレ圧力の緩和期待につながり、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げの確率を市場がやや引き下げる要因となった。FRBは29日に連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を発表するが、市場が織り込む利上げの確率は3分の1程度にとどまっている。ゴールドマン・サックスのアナリストは、6月のインフレ指標が軟調だったことなどから、今週の利上げの可能性は低いとみている。
Ad今週はイングランド銀行(BOE)と日本銀行も金融政策会合を開くが、いずれも現状維持が予想されている。また、S&P500種指数構成企業の約3分の1が決算を発表する予定で、マイクロソフト、メタ・プラットフォームズ、アマゾン、アップルといった大手ハイテク企業の業績が市場の関心を集める。
市場の反応
原油安とそれに伴う債券利回りの低下を好感し、株式市場は堅調に推移した。S&P500種株価指数先物は0.8%、ナスダック総合指数先物は1.3%それぞれ上昇。アジア市場では、日本の日経平均株価が0.4%高、韓国総合株価指数(KOSPI)が0.6%高となった。
債券市場では、米10年物国債の利回りが4ベーシスポイント低下し4.63%となった。為替市場ではドルが広範に下落し、ユーロは対ドルで0.2%高の1.1390ドル、ドルは対円で0.2%安の163.66円で取引された。金利の付かない資産である金は、利回り低下を追い風に1.4%上昇し、1オンスあたり4,110ドルをつけた。