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「AI不安」がアジア市場を直撃、半導体株主導で全面安

Summary
アジア株式市場は28日、半導体関連株を中心に大幅下落した。AIブームを支える莫大な資金需要への懸念や、中国勢の台頭が投資家心理を圧迫している。
人工知能(AI)ブームに伴う巨額の資金需要への警戒感と、中国の半導体セクターにおける競争激化を背景に、28日のアジア株式市場はハイテク株主導で全面安の展開となった。特に半導体関連銘柄が売りを浴び、市場全体のリスクオフムードを強めている。
AIブームのコストと中国の台頭
市場の不安を煽った一因は、米ウォール・ストリート・ジャーナル紙が報じた、NvidiaがOpenAIの巨大データセンタープロジェクトに対し約2500億ドルの融資保証を協議中だというニュースだ。この巨額な数字は、AIインフラ構築に必要な莫大な資本を投資家に再認識させ、警戒感を誘った。Nvidiaの株価は前夜に5%下落した。
同時に、中国の半導体企業の台頭も重荷となっている。新規上場した中芯長電科技(CXMT)の株価が初日に466%も急騰したことは、中国の半導体エコシステムに対する国内投資家の強い期待感を示している。また、米メディアThe Informationは、オランダのASMLが長年独占してきた液浸DUV(深紫外線)リソグラフィ装置を中国が国内開発・製造し始めたと報じ、ASMLの株価は8.5%急落した。
ペッパーストーン社の調査責任者クリス・ウェストン氏は、「中国本土市場では、世界的に競争力のあるAIエコシステムを構築できるという楽観的な見方が明らかに強まっている」と指摘する。
アジア市場は半導体株を中心に急落
Adこの流れを受け、アジア各国の市場は軒並み下落した。
- 韓国総合株価指数(KOSPI)は8%以上急落し、サーキットブレーカーが発動。SKハイニックスは11%近く、サムスン電子は9%以上下落した。
- 日経平均株価は4%安。東京エレクトロンが9.8%、キオクシアホールディングスが18%と大幅に値を下げた。
- 米国市場でも前日、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が2.2%下落しており、世界的な半導体株売りが鮮明となっている。
為替・債券市場の動向
株式市場とは対照的に、原油価格は下落した。米国とイラン間の緊張緩和の兆しから、ブレント原油先物は月曜日の9%近い急落に続き、1バレル87.55ドルまで値を下げた。これを受け、米10年債利回りは4.64%へと低下したものの、米連邦準備制度理事会(FRB)が今週の会合で利上げに踏み切るとの観測は根強く、ドル相場を下支えしている。
ドル円相場は1ドル=163.78円と約40年ぶりの円安水準で推移しており、市場では日本銀行の金融政策決定会合後の円相場次第で、政府・日銀による為替介入への警戒感が一段と高まっている。