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AMD株、セクター全体の売りとAI大型契約の狭間で急落、決算発表を前に

Summary
半導体大手AMDの株価がセクター全体の売り圧力で急落。AI企業Anthropicとの大型契約という好材料と、短期的な市場の懸念が交錯する中、8月4日の決算発表に注目が集まっています。
米半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(NASDAQ: AMD)の株価は、週間で15.37%の下落を記録するなど、大幅に値を下げています。この動きは、年間で165%以上の上昇を記録し、数日前にAI企業Anthropicとの大型契約を発表したばかりという好材料とは対照的です。市場は、セクター全体に広がる懸念と、同社にとって極めて強気な長期的材料との間で揺れ動いています。
半導体セクター全体に広がる売り圧力
今回の株価下落はAMD固有の問題ではなく、半導体セクター全体に広がる売りが背景にあります。競合のインテル(INTC)は好調な収益成長にもかかわらず、設備投資の増加が嫌気されて株価が下落。また、アルファベットのAI関連支出の見直しは、ハイパースケーラーの投資規律に対する市場の信頼を揺るがしました。
投資家は、AIインフラへの巨額投資が持続可能かどうかを問い始めており、AMDもその逆風に巻き込まれた形です。さらに、過去3ヶ月で1億5800万ドルを超えるインサイダーによる株式売却や、一部ETFによるポジション縮小も売り圧力となっています。
Anthropicとの契約が示す長期的展望
短期的な逆風とは裏腹に、AMDは長期的な成長の起爆剤となりうる材料も手にしています。AIスタートアップのAnthropicとの提携は、2027年上半期から同社のMI450シリーズGPUを大規模に展開するもので、100億ドルから200億ドルの増収につながる可能性があると見積もられています。
この契約は、長期的な成長ストーリーの強力な裏付けとなります。一部のアナリストは強気な見方を維持しており、Roth/MKMは目標株価を650ドルに、みずほは625ドルに設定しています。短期的なテクニカル指標が「売り」を示す一方で、週足や月足のチャートでは依然として強い買いシグナルが点灯しており、長期的な上昇トレンドは崩れていないとの見方も可能です。
Ad試金石となる8月4日の決算発表
目先の最大の注目点は、8月4日に予定されている決算発表です。オプション市場の動向からは、発表後に株価が±7.8%程度変動することが織り込まれており、投資家の高い関心を示しています。
現在の株価下落は、この決算発表を前にしたリスク回避の動きという側面もあります。市場は、以下のリスク要因を注視しています。
- TSMCの生産能力の制約によるGPU供給への影響
- 競合NVIDIAが持つCUDAソフトウェアエコシステムの優位性
- 株価収益率(PER)が約139倍という高いバリュエーション
Anthropicとの契約による収益貢献は2027年以降に本格化するため、今回の決算は既存事業の勢いを測る上で重要な判断材料となります。短期的な市場の不安と、AIが牽引する長期的な成長期待が交錯する中、決算内容が今後の株価の方向性を決定づけることになりそうです。