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円が急伸、GPIFの国内投資拡大方針を好感 ドルは米インフレ指標待ち

外国為替市場で円が急伸した。新たに就任した日本の財務相が、世界最大級の年金基金である年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)に対し、国内資産への投資を拡大するよう促す政策を検討していると報じられたことが背景にある。
GPIFの方針転換が円買いを誘発
片山さつき新財務相は、政府としてGPIFが国内資産への配分を大幅に増やすことを奨励する構造的な政策措置を検討していると発表した。293.6兆円(1.81兆ドル)という巨額の資産を運用するGPIFの動向は、世界の資本フローに絶大な影響力を持つ。
この方針は、GPIFが海外から国内へ大規模な資金還流を行う可能性を示唆しており、構造的な円の需要を生むとの期待から円買いが活発化した。このニュースを受け、外国為替市場ではドル円相場が0.4%下落し161.73円をつけた。また、国内債券市場では長期金利の指標となる日本の10年物国債の価格が上昇し、利回りは3.4%低下した。
これまで日本当局は、為替市場への直接介入や投機筋を牽制する口先介入を繰り返してきたが、日米の金利差を背景とした円安の流れを食い止めるには至らなかった。今回の政策は、通貨防衛のための新たなアプローチとして市場に受け止められている。
ドルは方向感に欠ける展開
Ad一方、米ドルは複数の要因が交錯する中で方向感に乏しい展開となり、ドル指数は100.96で0.1%の小幅高となった。週間でもわずかな上昇で終える見通しだ。
今週公表された米連邦準備制度理事会(FRB)の6月連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、政策担当者の間で金利見通しが二分されていることが示された。また、中東情勢の緊迫化や人工知能(AI)関連の需要、関税などがもたらすインフレ圧力への懸念も依然として根強いことが明らかになった。
市場の焦点は米インフレ指標へ
市場の関心は、来週発表される米国の主要なインフレ指標に移っている。火曜日には6月の消費者物価指数(CPI)、水曜日には生産者物価指数(PPI)がそれぞれ公表される予定だ。
インタラクティブ・ブローカーズのシニアエコノミスト、ホセ・トーレス氏は「5月の物価上昇率がおそらくピークだったとみられる中、インフレ指標は極めて重要になる」と指摘。市場の最大の関心事は、年末までにインフレ率が2%台に戻るかどうかだとし、「現在のペースが続けば、年末までに2.9%に達する可能性がある」との見方を示した。