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仏富豪ニール氏が筆頭株主に、ボーダフォン株が続伸 経営再建期待高まる

英国の通信大手ボーダフォン・グループの株価が月曜日の取引で4%上昇し、金曜日の12.6%の急騰に続く続伸となった。フランスの富豪ザビエ・ニール氏が同社の筆頭株主になることが発表され、経営再建への期待感が市場で高まっている。
筆頭株主の交代
ニール氏の家族が全額出資する投資会社ベガ(Vega)は、アブダビを拠点とするe&グループが保有していたボーダフォン株16.2%すべてを取得することで合意した。これによりベガは、ボーダフォンの発行済み株式の16.2%、議決権の17.1%を保有する筆頭株主となる。
取引の詳細は以下の通り。
- 取得株式数: 39億4000万株
- 取得価額: 1株あたり112.5ペンス(総額59億5000万ドル相当)
- 価格構成: 現金110.5ペンスに加え、7月30日に支払われる2026年度の最終配当2.02ペンス
この取得価格は、7月9日の終値に対して約15%のプレミアムとなる。ベガは、ボーダフォンに対する完全買収提案を行う意図はないことを表明している。この取引に伴い、e&はボーダフォンとの関係契約を終了し、同社から派遣されていた取締役も辞任した。
市場の反応とアナリストの見方
Adバークレイズは、この取引が「ボーダフォンにとって概ねポジティブ」であると評価。e&による戦略への影響力がなくなった点を指摘し、今後の焦点は「ベガの長期的な意図と、この出資が将来的にボーダフォンへのより深い戦略的関与への道を開くかどうか」にあるとした。同行はボーダフォンの投資判断を「イコールウェイト」、目標株価を110ペンスとしている。
モルガン・スタンレーも同様に「イコールウェイト」の判断と105ペンスの目標株価を維持している。同行は、重要な問題点として「ニール氏と彼のチームが、特にドイツのような業績不振が続く市場において、ボーダフォンの経営や運営にどの程度関与するか」を挙げた。
背景と今後の焦点
バークレイズによると、ニール氏は以前にも自身の投資会社アトラスを通じてボーダフォン株の2.5%を保有していた経緯がある。今回の大型出資により、市場の関心は、ニール氏が単なる純投資家にとどまるのか、それとも低迷する同社の事業再建に積極的に関与していくのかという点に集まっている。
モルガン・スタンレーは、ニール氏がフランス、イタリア、スイスなどで展開する既存の通信事業とボーダフォンの事業拠点との重複は「非常に限定的」であると指摘している。今後、新たな筆頭株主がボーダフォンの経営戦略、特に資産売却や事業統合といった重要課題にどのような影響を与えるかが注目される。