Story
米共和党議員、EUのデジタル規制に対し通商調査を要求 トランプ政権に対抗措置を要請

Summary
米国の共和党議員25人が、欧州連合(EU)のデジタル市場法(DMA)は米ハイテク大手を不当に標的にしているとして、トランプ大統領に通商調査を含む対抗措置を講じるよう求める書簡を送付した。
米国の共和党議員25人が、欧州連合(EU)のデジタル規制は米国のテクノロジー企業を不当に標的とするものだとして、ドナルド・トランプ大統領に対し通商調査の開始を含む断固たる行動を求める書簡を送付したことが明らかになった。この動きは、デジタル分野における米欧間の新たな貿易摩擦に発展する可能性を示唆している。
## 書簡が指摘するEUの「反米的」な動き
ロイターが確認した書簡によると、議員らは特にEUのデジタル市場法(DMA)を問題視している。DMAは、Amazon、Apple、Google、Meta Platforms、Microsoftといった巨大IT企業の市場支配力を抑制することを目的とした包括的な規制である。
議員らは書簡で、「EUが米企業に対する経済的搾取と規制による強制の手段として、反競争的な行為や政策、慣行を追求し続けている」と主張。EUのデジタル政策を「反米的な体制」と批判し、これが定着する前に行動を起こすよう政権に促した。
具体的には、以下の点を批判している。
- クラウド部門への規制: AmazonとMicrosoftのクラウド部門がDMAの対象となれば、欧州や中国の競合他社が直面しないような「前例のない規制負担」を負うことになると指摘。
- ゲートキーパー指定の不公平性: Apple、Meta、Amazonを「ゲートキーパー」として指定する一方で、中国の小売大手であるTemuやAliExpressが除外されている点を疑問視している。
- Googleへの制裁金: DMA違反を理由にGoogleに科される見込みの制裁金について、同社が検索サービスに加えた大幅な変更を無視していると非難した。
## 通商法301条の発動を要求
Ad議員らは、対話による解決が迅速に進まない場合、米国は1974年通商法301条を含むあらゆる手段を用いるべきだと提言した。この条項は、不公正な貿易慣行に対して、米国が関税やその他の報復措置を講じることを認めるものである。
書簡は、「EUがデジタル分野で差別的な行為を続けるのであれば、EUの米国市場へのアクセスは保証されたものではなく、制限され得ることを明確にすることが重要だ」と強調。欧州企業が米国市場へ自由にアクセスできている現状と比較し、不均衡を訴えた。
## 市場への影響と今後の見通し
この書簡は、米国の政治レベルでEUのデジタル規制に対する不満が強まっていることを示している。もしトランプ政権が通商法301条に基づく調査を開始すれば、テクノロジーセクターを震源地とする本格的な貿易紛争に発展しかねない。
投資家にとっては、米ハイテク大手企業が欧州での事業展開において、さらなる規制圧力や地政学的リスクに直面する可能性が高まることを意味する。今後の米国政府の対応とEU側の反応が、関連企業の株価や市場全体のセンチメントに影響を与える重要な要因となるだろう。