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ドル高が市場を席巻、NZドルは中銀のハト派転換で1%超の急落

米連邦準備制度理事会(FRB)のタカ派的な金融政策見通しを背景にドルが約2週間ぶりの高値圏で推移し、主要通貨に対する圧力を強めている。特にニュージーランドドル(NZドル)は、中央銀行の政策転換を受けて1%以上急落した。
ドル全面高、FRBの利上げ観測が支え
主要6通貨に対するドルの動きを示すドルインデックスは99.74まで上昇。ジャクソンホール会議でのケビン・ウォルシュFRB議長のタカ派的な発言を受け、米国の基準国債利回りが数年ぶりの高水準に達したことが背景にある。
7月のJOLTS求人件数が予想を下回り、8月のISM製造業景況指数が景気拡大・縮小の分かれ目である50を割り込むなど、米国の経済指標は軟調だったが、市場の反応は限定的だった。金融市場では、FRBが9月16日の会合で25ベーシスポイントの利上げを行う確率を約68%と織り込んでいる。
NZドルが急落、中銀のハト派姿勢を嫌気
G10通貨の中で最もパフォーマンスが悪かったのはNZドルで、対米ドルで1%以上下落し、7月下旬以来の安値となる0.5843ドルを付けた。1日の下落率としては3月以来の大きさとなった。
ニュージーランド準備銀行(RBNZ)は政策金利を25ベーシスポイント引き上げたものの、同時に公表したフォワードガイダンス(先行き指針)が予想外にハト派的だったことが売りを誘った。RBNZは将来の利上げについて明言を避け、データ次第で柔軟に対応する姿勢を強調。これを受け、市場では連続利上げの観測が急速に後退した。
Ad主要通貨も軟調、ユーロや豪ドルが下落
他の主要通貨もドル高の影響を受けている。ユーロは0.2%下落し、約2週間ぶりの安値となる1.1576ドルを付けた。ユーロ圏の8月の総合インフレ率は3.3%に加速したが、コアCPIが2.4%に鈍化したため、欧州中央銀行(ECB)がタカ派姿勢を強めるとの見方が後退した。
リスクに敏感な豪ドルは、第2四半期のGDPが前期比0.4%増と堅調だったにもかかわらず、0.2%下落して0.7140ドルと1週間超ぶりの安値を付けた。オーストラリアの10年国債利回りが2011年7月以来の高水準となる5.25%に上昇したものの、豪ドルを支えるには至らなかった。
円は160円台、日米金利差が重しに
ドル円は160.21円近辺で推移。植田和男・日本銀行総裁が9月17-18日の政策決定会合で利上げを議論する可能性に言及したものの、円相場を押し上げる力は限定的だった。
米10年国債利回りが4.81%に迫るなど、世界的に国債利回りが高止まりする中、日米の金利差拡大が引き続きドル買い・円売りの要因となっている。日銀が実際に行動を起こすまで、この構造が円の上値を抑える可能性が高い。