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ウクライナ、ドローンでロシア船舶を攻撃 クリミアの物流遮断狙う

Summary
ウクライナ軍は、黒海およびアゾフ海でロシアの船舶を標的とするドローン攻撃を強化している。クリミア半島の孤立化とロシア軍の兵站網寸断を狙う動きで、双方の攻撃激化が穀物輸出など海上貿易に影響を及ぼしている。
ウクライナ軍のドローン部隊が、ロシアが占領するクリミア半島周辺の黒海およびアゾフ海で、ロシアの船舶に対する攻撃を拡大している。この作戦は、ロシア軍の兵站を圧迫し、クリミア半島の孤立化を進めることで、戦争の主導権を握ることを目的としている。
クリミア半島孤立化に向けた新戦線
ロイター通信が取材したウクライナ軍のドローン部隊「マジャールの鳥」によると、同部隊は過去3週間で180隻以上の船舶や海上目標を攻撃した。標的は貨物船や石油タンカー、浮きクレーンなど多岐にわたる。この部隊は、クリミアとロシア本土を結ぶケルチ海峡のフェリー輸送能力を約75%低下させたと主張しているが、ロイターは独自にこの情報を確認できていない。
この作戦は、ロシアによるクリミア占領のコストを引き上げるための広範な戦略の一環だ。ウクライナ軍はこれまでも、クリミア半島とロシアをつなぐ道路や鉄道といった陸上輸送路を標的としてきた。英国王立防衛安全保障研究所(RUSI)のシッダールト・カウシャル上級研究員は、陸上輸送への攻撃によってロシアが海上輸送への依存度を高めた結果、海上での標的が増加したと指摘。「(海上攻撃は)ウクライナのクリミア作戦の論理的な延長線上にある」と分析する。
穀物輸出への影響と双方の攻撃激化
Adウクライナによる海上攻撃の拡大と並行して、ロシアもウクライナ南部の港湾都市への攻撃を強めている。特に、ウクライナの穀物輸出の主要拠点であるオデッサなどが標的となっている。
- ウクライナ港湾局によると、7月前半の2週間だけで、ロシアはウクライナの港を23回、民間の船舶を17回攻撃した。
- 攻撃の急増を受け、ウクライナ農業相は、船主らが一時的に黒海の港への船舶の入港を停止したと発表した。
ウクライナにとって、穀物や植物油などの農産物輸出は外貨獲得の最大の柱であり、その90%以上がオデッサ地域の港から海上回廊を通じて輸送される。海上での攻防激化は、ウクライナ経済だけでなく、世界の食料品市場にも影響を及ぼす可能性がある。一方で、ウクライナの攻撃は、ドン川経由でロシア南部の穀物を輸送するアゾフ海の航行も妨げている。