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STON.fi、クロスチェーン・スワップ機能を開始 TONとTRON、EVMエコシステムを接続

The Open Network(TON)エコシステムを代表するAMM(自動マーケットメーカー)プロトコルであるSTON.fiは、同社アプリ内でクロスチェーン・スワップ機能の提供を正式に開始したと発表した。この新機能により、ユーザーは単一の非カストディアル(非管理的)インターフェースを通じて、TON、TRON、および複数のEVM互換チェーン間で直接ステーブルコインを交換できるようになった。
市場への影響とエコシステムの接続
今回の機能拡充は、TONエコシステムを暗号資産市場における主要な流動性およびアプリケーションのハブと直接結びつける重要な一歩となる。ユーザーは、中央集権型取引所(CEX)や従来のクロスチェーン・ブリッジ、ラップアセットに依存することなく、資金を自由に移動させることが可能になる。
接続されるネットワークは以下の通り:
- TON
- TRON
- Ethereum
- Base
- BNB Chain
- Polygon
- Avalanche
- Arbitrum
- Robinhood Chain
特に、総時価総額が3,000億ドルを超えるステーブルコイン市場において、TRONとEthereumは最大のネットワークであり、これらのエコシステムとの相互接続はTONにとって大きな意味を持つ。TONユーザーは外部の広範な流動性にアクセスできる一方、TRONやEVMチェーンのユーザーはTONのネイティブ資産やDeFiプロトコル、Telegramネイティブアプリへの参入が容易になる。
Omnistonによる技術的実現
Adこのクロスチェーン・スワップは、STON.fiが独自に開発した実行レイヤー「Omniston」によって実現されている。Omnistonは単なる流動性アグリゲーターではなく、スワップの価格提示から決済まで、取引プロセス全体を調整し、確実な実行を保証するシステムである。
取引は15秒から40秒で完了することが多く、従来のクロスチェーン取引で発生しがちな長い待機時間を解消する。注文が確定すると、Omnistonは独立した流動性提供者(リゾルバー)と注文をマッチングさせ、ハッシュ・タイムロック・コントラクト(HTLC)を用いて取引の原子性(アトミック性)を確保する。これにより、取引は完全に成功するか、さもなければ一切実行されずに資金が返還される仕組みとなっており、資産が途中でロックされるリスクを排除している。
ユーザー中心への戦略的転換
STON.fi DevのCEOであるSlavik Baranov氏は、「ユーザーはブロックチェーン自体ではなく、何を達成したいかを考えています。私たちの目標は、エコシステム間の資産移動を単一ネットワーク内でのスワップと同じくらい簡単にすることです」と述べている。
今回のローンチは、STON.fiが特定のブロックチェーンに特化したDeFiプロトコルから、ユーザーの意図(インテント)を中心に据えたプロダクトへと進化する戦略的な動きと位置づけられる。これにより、ユーザーは自身で資産の管理権を保持しながら、複雑なインフラを意識することなく、複数のブロックチェーン間で価値をシームレスに移動させることが可能となる。