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スペースX、初の四半期決算を8月4日に発表へ 巨額のロックアップ解除が市場の試金石に

宇宙開発大手のスペースX(NASDAQ: SPCX)は、2026年6月12日の新規株式公開(IPO)後、初となる四半期決算を2026年8月4日の市場取引終了後に発表することを正式に明らかにした。決算発表後、経営陣は米国中部時間午後3時30分(日本時間8月5日午前5時30分)より、業績を説明する音声のみのウェブキャストを開催する。
決算発表が引き金となる大規模なロックアップ解除
今回の決算発表が市場から特に注目される理由は、業績そのものだけでなく、金融史上最大級のインサイダー保有株のロックアップ期間満了の引き金となる点にある。同社のロックアップ契約に基づき、最初の決算報告から2取引日後に、インサイダーおよび従業員が保有する株式の20%(最大約9億1150万株)が売却可能となる。
これは、直近の株価(119.85ドル)で換算すると約1092億ドルに相当する規模であり、750億ドルだった同社のIPO規模の約1.45倍もの株式が新たに市場に供給される可能性を意味する。この前例のない供給増が、株価に大きな圧力をかけることが懸念されている。
IPO後の株価動向とロックアップ構造
スペースXはIPO時、発行済み株式総数の5%未満という極めて少ない浮動株で上場した。これにより当初は株価のボラティリティが高まり、株価はIPO価格の135ドルを上回り、一時225ドル近くまで急騰した後、7月中旬にはIPO価格を下回る水準まで下落した。
今回のロックアップ解除は段階的に行われる計画の一部である。
Ad- 第1弾(決算連動): 8月の第2四半期決算報告後に20%が解除される。
- 価格条件付き tranche: 株価が特定の条件(報告前の10取引日のうち5日間、175.50ドルを上回る)を満たさなかったため、今回は追加の10%分の株式はロックされたままである。
- 第2弾以降(カレンダー連動): 2026年後半にかけて、複数回にわたり段階的に追加の株式が解除される予定。
なお、イーロン・マスクCEOをはじめとする主要経営陣の保有株式は、2027年6月12日までの1年間、完全なロックアップ対象となっている。
投資家が注目する決算のポイント
8月4日の決算では、同社の高い評価額を正当化できるだけの強力なファンダメンタルズが示されるかどうかが焦点となる。ウォール街の投資家は特に以下の点に注目している。
- スターリンク事業の収益性: 主要な収益源である衛星インターネット「スターリンク」の契約者数、ユーザー1人当たり平均売上(ARPU)、利益率の拡大が検証される。
- 打ち上げ事業とスターシップへの投資: 主力ロケット「ファルコン9」の利益率に加え、次世代宇宙船「スターシップ」の開発に費やされる巨額の設備投資を相殺できるキャッシュフローを生み出せているかが問われる。
- xAI関連の設備投資: 統合されたxAI部門に関連するAIデータセンターやインフラへの資本支出も注視される。
- 業績見通し: 持続的なキャッシュフロー創出に向けた明確な道筋と、トップラインの成長見通しが示せるかが重要となる。
経営陣が力強い業績と明確なガイダンスを示し、スターリンク事業の利益率拡大を証明できれば、インサイダーからの売り圧力を吸収するだけの買い需要を喚起できる可能性がある。しかし、決算内容が市場の期待を裏切った場合、ファンダメンタルズへの懸念と1000億ドルを超える株式供給が重なり、株価は夏後半にかけて長期的な下落圧力にさらされる可能性がある。