Story
SKハイニックス株が急伸、米銀の投資判断引き上げとAI需要を好感

Text size
Background
韓国の半導体大手SKハイニックスの株価が9日の取引で急伸し、一時4.7%高の194.18ドルを付けた。米バンク・オブ・アメリカが、AI(人工知能)向けメモリーチップの需要が加速していることを理由に、同社の投資判断を「買い」に引き上げたことが直接の材料となった。
AI需要を背景に目標株価引き上げ
バンク・オブ・アメリカはSKハイニックスの投資判断を「買い」に引き上げるとともに、目標株価を250ドルに設定した。同行は、AIサーバーに不可欠な広帯域メモリー(HBM)市場における同社の強力な地位を評価しており、今回の判断引き上げは機関投資家の信頼感を改めて示す形となった。株価は52週高値の194.80ドルに迫る水準まで上昇している。
大規模な株主還元と良好な競争環境
株価を押し上げる要因はアナリストの評価だけではない。同社が8月に発表した大規模な株主還元策も、引き続き投資家心理を支えている。
Ad- 自社株買いと消却: 取締役会は、韓国の上場企業として過去最大級となる約40兆ウォン規模の自社株を買い入れ、全株を消却する計画を承認した。
- 還元目標の引き上げ: 経営陣は2025年から2027年までの累計フリーキャッシュフローに対する株主還元目標を50%以上に引き上げ、キャッシュ創出力への強い自信を示している。
また、競合のキオクシア(旧東芝メモリ)がSKハイニックスとの製造協力深化を否定したことで、独占禁止法上の懸念が後退。さらに、キオクシアがNAND型フラッシュメモリの大幅な価格引き上げに踏み切ったことも、供給が引き締まりつつあることを示唆しており、主要メモリーメーカーにとって追い風となっている。
全体市場の軟調さを打ち消す個別の好材料
この日の米国株式市場は、サウジアラビアのエネルギーインフラへの攻撃を巡る地政学的リスクの高まりから、S&P500種株価指数が0.3%安、ナスダック総合指数が0.4%安となるなど、軟調な展開だった。主要指数が下落する中でSKハイニックスが逆行高を演じたことは、今回の株価上昇が同社固有の強力な材料に支えられたものであることを浮き彫りにしている。