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オラクル株が下落、S&P格下げとAI投資への懸念が重し

Summary
ソフトウェア大手オラクルの株価が下落。S&Pグローバルによる信用格付けの引き下げや配当落ち日に加え、AIインフラへの巨額投資計画が財務を圧迫するとの懸念が売りを誘った。
ソフトウェア大手オラクル(ORCL)の株価が10日の取引で下落した。S&Pグローバルによる信用格付けの引き下げや配当落ち日が重なったほか、AI(人工知能)インフラへの巨額投資計画を巡る財務への懸念が売り材料となった。
格下げと配当落ちが重圧
S&Pグローバルは前日、オラクルの信用格付けを投資不適格級(ジャンク級)の一歩手前である「BBB-」に引き下げた。AIインフラへの転換に伴う巨額の資本支出と負債水準の増加が、同社の財務健全性に対する懸念を高めたと指摘している。
また、10日は四半期配当(1株当たり0.50ドル)の配当落ち日にあたった。この日以降に株式を購入した投資家は次回の配当金を受け取る権利がなく、株価が配当額相当分だけ機械的に下落する圧力となる。
巨額のAI投資と財務への懸念
投資家の間では、オラクルのAI関連支出の規模と、それが利益率やキャッシュフロー、負債水準に与える影響への注目が高まっている。同社の2026年度のフリーキャッシュフローは、資本支出557億ドルに対し237億ドルのマイナスだった。
Adさらに経営陣は、2027年度に700億ドルの追加資本支出と、400億ドルの負債・資本調達を計画していることを示唆しており、財務負担の増大が警戒されている。直近の決算では好調な受注残が示されたものの、市場の関心は先行投資の規模に集まっている。
英国での規制強化も材料視
これに加え、英国の金融規制当局は10日、オラクルの英国法人を金融システムの安定に不可欠な「重要な第三者」に指定した。これにより、同社はイングランド銀行、健全性規制機構(PRA)、金融行動監視機構(FCA)による共同の直接監督下に置かれることになり、新たなコンプライアンス義務が発生する。
市場の反応
一連の悪材料を受け、オラクルの株価は同日の取引で2.0%安の140.79ドルで引けた。同日の株式市場ではS&P 500種株価指数が0.4%高となるなど主要指数が軒並み上昇しており、オラクル株の下落は同社固有の要因によるものであることが示された。証券会社のバーンスタインは同日、格下げにもかかわらずオラクル株を支持する見解を示したが、株価を押し上げるには至らなかった。