Story
サウジアラビアの供給不安で原油価格が下落幅を縮小。金価格の上昇も鈍化。

Summary
サウジアラビアでのパイプライン障害の報道を受け、原油価格は金曜日の序盤の下げ幅を回復した。一方、金価格は、投資家が世界的なさらなる利上げの可能性を懸念したことで、最近の上昇基調が鈍化した。
サウジアラビアで大規模なパイプライン障害が発生したとの報道を受け、金曜日の原油価格は下落幅を縮小した。一方、金価格は、米ドル高と世界的な利上げ見通しが重荷となり、最近の上昇基調に陰りを見せた。
地政学的緊張が原油価格を押し上げる
国際的な指標であるブレント原油価格は、ブルームバーグ・ニュースの報道を受け回復した。同報道によると、サウジアラビア国営石油会社サウジアラムコは、少なくとも2つの欧州製油所に対し、来月の原油供給が不可能であることを伝えたという。この障害は、紅海へ原油を輸送する東西を結ぶ主要パイプラインへの攻撃が原因とみられている。
この報道は、サウジアラビアとイランが支援するイエメンのフーシ派反乱軍との紛争激化の中で、供給の安定性に対する懸念を高めた。フーシ派の進攻により、世界の原油輸送における重要なチョークポイントであるバブ・エル・マンデブ海峡の支配力が強まっている。しかし、サウジアラビアがパイプラインの輸送能力の約半分を数日以内に復旧させる見込みであるとの報道を受け、市場心理は落ち着きを取り戻した。当初懸念されていた数週間に及ぶ操業停止は回避された形だ。
利上げ懸念で金価格の上昇が一時停止
金価格は金曜日、前日の急騰に続き勢いを失い、上昇基調を維持できずに低迷した。現物金価格は直近で約0.4%上昇し、週間の上昇率は約0.9%となった。これは、木曜日に2%以上急騰し、約6週間ぶりの安値から回復した後の動きだ。
Adエネルギー価格の反発は、インフレの継続が中央銀行による金融引き締めの継続を余儀なくさせる可能性があるとの投資家の懸念を強めている。金利上昇は通常、金のような無利子資産を保有する機会費用を増加させる。日本銀行は金曜日に利上げを実施し、米連邦準備制度理事会(FRB)と欧州中央銀行(ECB)による最近の利上げに続き、主要中央銀行として金融引き締めに踏み切った最新の事例となった。
ドル高が逆風に
金価格にさらなる下押し圧力となったのは、ドル高だった。主要通貨バスケットに対するドルの価値を示す米ドル指数は0.3%上昇し、100.51となった。ドル高は、他通貨を使用する買い手にとって金価格の上昇を招く。
INGのアナリストは、連邦準備制度理事会(FRB)のタカ派的なシグナルを挙げ、ドル高の「上昇リスク」を警告した(出典資料による)。経済指標やエネルギー価格が利上げを裏付ける場合、市場は10月の追加利上げを完全に織り込む可能性があると指摘した。