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原油価格、月間で約2割高へ 米イラン対立激化と在庫減で

Summary
中東における地政学リスクの高まりと米国での原油在庫の大幅な減少を受け、原油価格は7月、月間で約21%の大幅な上昇となる見通し。供給逼迫への懸念が相場を押し上げている。
金曜日のアジア時間の取引で原油価格は小幅に上昇し、7月の月間上昇率が20%を超える見通しとなった。米国とイランの軍事衝突の再燃や中東紛争の拡大が、同地域からの長期的な供給途絶への懸念を強めている。
中東の地政学リスクが激化
米国によるイラン軍事目標への新たな攻撃と、それに対するイランの報復攻撃が市場の緊張を高めた。さらに、紛争がエジプトにまで拡大したことも懸念材料となっている。水曜日には、スエズ運河に近いエジプトのダミエッタ港で、所属不明のドローンがガス輸送船を攻撃し火災が発生した。これにより、原油や石油製品の主要輸送ルートであるスエズ運河とSUMEDパイプラインの航行に対する脅威が浮上している。
この事件は、紅海でのフーシ派による船舶への脅威や、イランがホルムズ海峡の通航管理を強化している状況と相まって、世界のエネルギー供給網への不安を増幅させている。これに対しサウジアラビアは、紅海周辺の航行の安全を確保するため、43カ国の代表と海上連合の結成について協議を行った。
米国原油在庫の大幅減が供給懸念を後押し
Ad供給面では、米国エネルギー情報局(EIA)が水曜日に発表した週間在庫統計が、引き締まり感をさらに強めた。7月24日までの週の米国の商業原油在庫は、市場予想を大幅に上回る720万バレル減の4億450万バレルとなった。
この大幅な取り崩しにより、米国の商業原油在庫は2018年以来の低水準に落ち込んだ。中東情勢の緊迫化と相まって、世界の原油供給が一段と逼迫するとの見方が強まっている。
市場の動向
金曜日のアジア時間序盤において、9月限のブレント原油先物は0.7%高の1バレル=89.64ドル、ウエスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)原油先物は0.6%高の84.06ドルで取引された。両指標とも、週初に見られた和平交渉への期待から週間では約7%の下落となる見込みだが、月間では約21%の上昇となり、3月以来の大幅な上げ幅を記録する勢いとなっている。