Story
マイクロンの株価が下落、競合SKハイニックスの米上場と利益確定売りが重し

Summary
10日の米国株式市場でマイクロンテクノロジーの株価が下落。最大の競合である韓国SKハイニックスがナスダック市場に大型上場したことや、前日の急騰を受けた利益確定の動きが重しとなった。
米半導体大手マイクロンテクノロジー(MU)の株価は10日、日中取引で1.6%下落し976.15ドルを付けた。最大の競合である韓国のSKハイニックスが同日、米国預託証券(ADR)形式でナスダック市場に上場したことが、マイクロンの株価に対する直接的な圧力となった。
SKハイニックスの米上場が競争圧力に
SKハイニックスは、人工知能(AI)に不可欠な広帯域幅メモリー(HBM)市場で約60%のシェアを握る最大手。同社の米国上場は、米国の取引所における外国企業として史上最大規模となる約265億ドルを調達した。
この上場により、米国の投資家はマイクロンの最も手ごわいライバルに直接投資できるようになった。市場では、成長株を求める投資家の資金がマイクロンから新たに上場したSKハイニックスへシフトする「キャピタル・ローテーション」が起こるとの懸念が浮上している。
利益確定売りとセクター全体の懸念
Adマイクロンの株価は前日の9日、サンジェイ・メヘロトラCEOが米国での製造・研究開発への投資額を2035年までに2500億ドル以上に引き上げると発表したことなどを受け、約4.5%急騰していた。10日の下落は、この反動による利益確定売りも一因とみられる。
加えて、半導体セクター全体が逆風にさらされている。著名投資家マイケル・バーリ氏によるマイクロンの空売りポジションが明らかになっているほか、サムスン電子の暫定決算ではDRAM価格の上昇鈍化への懸念から株価が下落し、メモリー業界全体に警戒感が広がった。これらの複合的な要因が、マイクロンの株価の重しとなっている。
市場の反応
10日の米国市場全体では、S&P 500が0.3%、ナスダック総合指数が0.2%上昇するなど小幅高で推移した。このことは、マイクロンの株価下落がマクロ経済要因ではなく、個別銘柄およびセクター固有の要因によるものであることを示唆している。同社の株価は、堅調なファンダメンタルズにもかかわらず、52週高値の1,255ドルを依然として大きく下回る水準にある。