Story
KLA株が急騰、アナリストの強気見通しと目標株価引き上げを好感

半導体製造装置大手のKLAコーポレーション(KLAC)の株価が、7月9日午前の取引で一時9.5%以上急騰した。投資銀行TDコーウェンが、同社の目標株価を200ドルから260ドルへ引き上げ、半導体業界の将来に対する強気な見通しを示したことが買い材料となった。
業界全体の強気見通しが背景
TDコーウェンは、KLAの目標株価引き上げの根拠として、世界のウエハーファブ装置(WFE)への支出が2028年までに2,500億ドル、2030年までには4,000億ドルに達する可能性があるとの画期的な予測を提示した。この成長の主な要因として、以下の点を挙げている。
- AI(人工知能)関連の半導体需要の拡大
- メモリー製造における投資収益率の改善
- 顧客との長期的な供給契約の増加
同社は、WFE市場が2,500億ドル規模に達した場合、KLAの1株当たり利益(EPS)は9ドルから10ドルに達する可能性があると試算しており、現在の水準から大幅な増加が見込まれる。
テクニカルな反発と決算への期待
Ad今回の株価急騰は、テクニカルな要因も後押しした。KLA株は直近2営業日で下落していた。これは、7月7日のサムスンの決算報告が半導体装置セクター全体の売りを誘発したことに加え、同社のブレン・ヒギンズCFOが月内に約27,700株を売却したとの開示が重しとなっていたためだ。株価が直近高値から大きく調整していたため、今回のアナリストによる好材料が反発の絶好の機会となった。
また、7月23日に予定されている同社の2026年度第4四半期決算発表を前に、市場の期待感が高まっていることも株価を支えている。ウォール街では、調整後EPSの継続的な成長と、売上高が35億7,500万ドルに達することが広く予想されている。
市場への影響
同日のS&P 500種株価指数とナスダック総合指数の上昇率がそれぞれ0.3%にとどまる中、KLAの10%近い上昇は、今回の動きが同社およびセクター固有の材料に基づいていることを示している。TDコーウェンは同日、アプライド・マテリアルズやラムリサーチといった同業他社の目標株価も引き上げており、半導体製造装置セクター全体が押し上げられた。アナリストの強気な見通し、売られ過ぎからの反発、決算発表を控えた期待感が組み合わさり、KLA株はここ数カ月で最大級の上昇を記録した。