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イラン、ホルムズ海峡の閉鎖を宣言 米軍との攻撃激化で湾岸諸国にも拡大

イランは米軍とのミサイルやドローンによる攻撃の応酬が激化する中、主要な石油輸送路であるホルムズ海峡を再び閉鎖したと発表した。イランによる攻撃はカタールやアラブ首長国連邦(UAE)など、これまで比較的安全とみられていた湾岸諸国にも拡大しており、中東の地政学的リスクが急激に高まっている。
攻撃の激化とホルムズ海峡の閉鎖
米軍とイラン革命防衛隊は週末にかけ、大規模なミサイルとドローンの応酬を行った。ロイター通信によると、イランは日曜日、ホルムズ海峡を閉鎖したと宣言。新設した「ペルシャ湾海峡庁」は、地域の安定が回復次第、通航許可証を発行するとしている。
イランは土曜日遅く、無許可の航路を航行していた船舶に警告射撃を行い、船体に命中させたと発表。日曜日には2隻目の船舶を航行不能にしたとしている。これを受け、インド政府はオマーン沖でコンテナ船が攻撃され、インド国籍の船員1名が行方不明になったと発表した。
湾岸諸国への影響と米国の対応
これまでの紛争と異なり、イランの攻撃範囲は湾岸協力会議(GCC)加盟国に及んでいる。カタールではミサイルの破片により子供1人を含む3人が負傷したほか、UAE、バーレーン、クウェート、ヨルダン、オマーンもそれぞれイランによる空からの攻撃を報告している。
Ad米中央軍(CENTCOM)は声明で、日曜日の午後5時(米東部時間)からイランへの追加攻撃を開始したと発表。「民間の船員と商船がホルムズ海峡を自由に航行する能力を低下させる」イランの能力を削ぐためだとしている。CENTCOMによると、この3日間で300以上のイラン軍事目標を攻撃したという。
一方、米国はホルムズ海峡の航行は継続していると主張しており、「イランは海峡を支配していない。交通は流れている」とし、オマーン沖の代替航路が利用可能であると強調した。
市場への影響と背景
この紛争激化は、世界のエネルギー市場に即座に影響を与えた。世界の石油・液化天然ガス(LNG)輸送量の約5分の1が通過するホルムズ海峡の閉鎖宣言を受け、原油先物価格は3%以上急騰した。市場参加者は、供給網の混乱が長期化することへの警戒を強めている。
今回の事態は、先月締結された米国とイランの暫定停戦合意の将来に深刻な疑念を投げかけている。イラン側は、米国が合意を履行しない限り「代償を支払うことになる」と警告しており、交渉は事実上決裂したとみられる。紛争の長期化は、エネルギー価格の高止まりを通じて世界的なインフレをさらに助長する懸念がある。