Story
インテル、AI需要で決算・見通しが予想超え 設備投資を拡大

Summary
AI(人工知能)向け半導体需要の急増を背景に、米インテルの第2四半期決算と第3四半期の業績見通しが市場予想を大幅に上回った。同社は需要増に対応するため、設備投資計画を引き上げる。
米半導体大手インテルが23日に発表した第2四半期決算および第3四半期の業績見通しは、いずれも市場予想を大幅に上回った。AI(人工知能)向け半導体需要の急増が追い風となり、同社の株価は時間外取引で一時12%急騰した。
予想を上回る決算と強気の見通し
LSEGがまとめたデータによると、インテルは第3四半期の売上高を158億ドルから168億ドルの範囲と予想。これはアナリストの平均予想である151億ドルを大きく上回る水準だ。調整後1株当たり利益(EPS)の見通しも38セントとし、市場予想の27セントを上回った。
同時に発表された第2四半期(6月27日終了)決算も好調だった。売上高は前年同期比25.4%増の161億3000万ドル、調整後EPSは42セントとなり、それぞれ市場予想(144億2000万ドル、21セント)を大幅に超過した。調整後の売上総利益率も41.8%と、予想の38.8%を上回っている。
AIブームが需要を牽引、設備投資を拡大
この好調の背景には、自律型エージェントがユーザーに代わってタスクを実行する「エージェントAI」のブームがあり、データセンター向けCPUの需要が再燃している。インテルはこの旺盛な需要に対応するため、今年の設備投資(CapEx)見通しを従来の180億ドルから200億ドルに引き上げると発表した。
デビッド・ジンズナー最高財務責任者(CFO)はロイター通信に対し、来年の設備投資も「大幅に増加する」との見通しを示し、「事業の成長機会に対する自信の表れだ」と語った。同社は顧客との間で3年から5年にわたるCPU供給の長期契約を締結しており、これが投資判断の裏付けとなっている。
主要事業部門も軒並み好調
Ad事業部門別に見ても、主要部門がアナリスト予想を上回る好調な結果となった。
- データセンター・AI部門: 売上高 62億6000万ドル(予想: 53億7000万ドル)
- クライアント・コンピューティング部門(PC向け): 売上高 88億8000万ドル(予想: 78億9000万ドル)
- ファウンドリ(半導体受託製造)部門: 売上高 57億7000万ドル(予想: 55億5000万ドル)
ファウンドリ事業では、テスラを次世代プロセス「14A」の顧客として獲得したことが明らかになっており、事業再建への期待が高まっている。PC向け事業では、低価格帯チップから高価格帯製品へのシフトが進み、平均販売価格が上昇した。
市場への影響と今後の展望
インテルの力強い見通しは半導体セクター全体に好影響を与え、競合のAMDやアーム・ホールディングスの株価も時間外取引でそれぞれ3%以上上昇した。今回の結果は、技術的リーダーシップの奪還を目指すリップブー・タンCEOの再建戦略が実を結びつつあることを示唆している。
投資家は今後も、AI半導体市場で優位に立つエヌビディアやAMDとの競争、そして大手テック企業による自社製チップ開発の動向を注視していくことになるだろう。