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ホルムズ海峡巡る外交会合が延期、原油供給懸念で価格急騰

Summary
イランと湾岸諸国によるホルムズ海峡の航行問題を巡る会合が延期され、外交的解決への期待が後退した。サウジアラビアのパイプライン停止や新たな攻撃も重なり、原油価格は供給懸念から急騰している。
イランとペルシャ湾岸諸国との間で予定されていた会合が延期され、中東における外交努力が後退した。地域の主要な石油輸送路周辺で新たな攻撃が発生したことも相まって、世界のエネルギー供給に対する懸念が深まり、週明けの市場で原油価格は急騰した。
外交的解決への期待が後退
中東の外交関係者は、イランと湾岸アラブ諸国がホルムズ海峡の航行ルート管理に関する合意案を協議するため、月曜日に開催予定だった会合に期待を寄せていた。しかし、オマーンのセイイド・バドル・アルブサイディ外相は日曜深夜、「コンセンサスを形成するため」として会合の延期を発表した。
イランのファルス通信は、同国外務省当局者の話として、この延期は一部の地域諸国からの要請に基づくもので、イランとオマーンが共同で決定したと報じた。この延期により、地域の緊張緩和に向けた外交的突破口が開かれるとの期待は当面遠のいた形だ。
複数の要因で供給懸念が深刻化
外交交渉の停滞に加え、物理的な供給リスクも高まっている。市場の懸念を増幅させている主な要因は以下の通りだ。
Ad- サウジのパイプライン停止: 世界最大の石油輸出国であるサウジアラビアは、金曜日にドローン攻撃で損傷した主要な東西パイプライン(全長1,200km)を週末も閉鎖したままだ。ロイター通信によると、紅海沿岸のヤンブ港にある備蓄は輸出を維持できるのが5~7日分程度とされ、パイプラインの閉鎖が長引けば、世界の石油供給の最大4%が危険にさらされる可能性がある。
- 輸送路での新たな攻撃: 英国海事貿易機関(UKMTO)は日曜日、ホルムズ海峡を航行中の船舶が飛翔体による攻撃を受け、火災が発生したと報告。またイラン側も、自国の商業船が沖合で攻撃され、乗組員1人が死亡、4人が負傷したと発表しており、地域の緊張は一段と高まっている。
高まる地政学リスク
今回の事態の背景には、イエメンのイラン系武装組織フーシ派によるサウジアラビアへの越境攻撃の活発化がある。フーシ派は紅海の入り口を扼するバブ・エル・マンデブ海峡のペリム島を占領したと主張しており、重要な海上交通路におけるリスクがホルムズ海峡以外にも拡大している。
イランのアッバス・アラクチ外相は、米国がイランの要求を満たさない限り、オマーンとのいかなる合意にもかかわらずホルムズ海峡を再開しないと明言している。外交的解決の道筋が見えない中、中東の地政学リスクはエネルギー市場にとって引き続き最大の不安定要因となっている。